1999.06.18 ガンッ!ドッバッシャーン!!

Report by 雨海 淳一(Angleas Party所属)


[雨の那珂川で・・・]

朝からシトシトと雨が降り、店も暇でめずらしくメーカーや問屋の営業の方達
などとの約束もなかったので、16:00で早上がりしました。早上がりと言って
も、朝6:00からいるので10時間は働いたんですけどね。土日は釣りをして
いる時間もないし、家に帰ってもまた飲んだくれて終わってしまうので、雨の
中を那珂川に向かいました。現場到着が16:30頃でした。

早速、ウェーダーを履こうとしたら一昨日脱いだままの状態で、何故か中にま
で泥や水が入っていました。一瞬気落ちしましたが、家に帰ってもフスマサイ
ズの女房がいるだけです。我慢して履きました。15日・16日と好釣果を上げ
た時は、いずれも満潮近くで水位が高い状態でしたが到着時点ではまだ水位
が低く、ダメだろうなぁなんて思いながらアイルマグネット90Fのアジカラーをキ
ャストしました。

『ヌルンッ』
ん?なんだ今の? と思ったら、激しく首を振って抵抗します。ニゴイか?ん〜
近くに寄せてみるとナマズの様です。とりあえず岸にずりあげてみると
「うわぁ、雷魚だぁ」
私は割と強面の顔なんですが、なんとも情けない声を出してしまいました。今
にして思えば写真を撮っておけば良かったんですが、雷魚なんて小学校低学
年の頃、蛙のポカン釣りで釣って以来見ていませんでしたからなんとも不思議
な気分でした。その後お約束のニゴイも予定通り釣り上げ、18:00を廻り水
位もかなり上昇してきていました。

[フックがビロ〜ンと]

今度は、ニゴイの溜まり場と逆の沖目にフルキャストして2、3度巻いた所で
『ガツンッ』
はっきりそれとわかるシーバスのアタリとともにフッキング!
しかも、デカイ!
しかし、ちょっと走ったところで追いアワセをくれてやろうと、逆方向にグン
とロッドをあおるとエラ洗いされ、ひょいっと軽くなってしまいました。バラ
シです。回収したルアーを見ると、ボディのコーティングが剥げるほどの傷が
付き、テールのフックが伸びてました。一本しかフックが掛かってないところ
を無理にあおったので、ビロ〜ンといってしまったようです。

ここでまた意気消沈しますが、家に帰ってもフスマサイズの女房がいるだけで
す。替えのフックも用意しておらず、伸びたフックを戻すと今度は折れる可能
性があるのでルアーをアイマのSF125イワシレッドベリーに替えてみまし
た。一昨日までの明るい時間はゴールド系のルアーに分があったのですが、こ
の日はそれまでの濁りが沈むような感じで表層は済んでいた為、もっていた唯
一のシルバー系に替えてみた訳です。これが当ったのか、ルアーを替えて3投
目ほどで沖の潮目から62cmのシーバスを引きずりだす事が出来ました。そ
れから1時間ほどして、かなり暗くなってきたのでショアラインシャイナーの
R50赤金にルアーをチェンジ。やはり3投目ほどで、掛け上がりを岸と平行
に流れと逆に引いて、67cmのでっぷり太ったシーバスをキャッチ。

[来月には世界が滅亡か??]

もうかれこれ6時間少しも休まず雨の中ロッドを降りつづけています。この間
は暑くて仕方なかったネオプレーンのウェーダーを履いていても寒いくらいの
陽気ですが、なにせ最近は調子づいているので、釣れる時に釣れるだけ釣って
おかないと次はないかもしれません。来月には世界が滅亡するかもしれないし。
今度はアイマのレッドヘッドパールにチェンジ。一度も魚を掛けてないのに何
故か傷だらけのルアーです。どういうわけだか私の持っているアイマの中で唯
一泳ぎが悪いので、フックサイズを二廻りほど小さくしたものです。

替えて1投目、流れの上流側にキャストしたのですがそのままでは帰ってくる時
に杭に掛かってしまいそうなので、早巻きして回収しようとしたその瞬間
『ガンッ!ドッバッシャーン!!』
本当にこんな音がしたのでしょうか?
とにかくすごい音とともにルアーはひったくられ、ドラグを鳴らしながら魚が
走りだしました。ヘタクソでも道具は立派です。心配要りません。なんて余裕
をかましていたらなにかの拍子にストッパーをOFFにしてしまい、ハンドル
が勢い良く逆転しはじめました。
「痛っ、痛っ、痛っ、痛っ」
なんてマヌケなんでしょう・・

すぐにONに戻し、ファイト再開。寄せては走られ、寄せては走られを繰り返
しやっとの事で岸に近づいたところで、リーダーを掴んで引きずりあげようと
しました。重い、重くて上がらない。すでにほぼ岸に上がってるのですがそれ
以上上にあがりません。仕方がないので、つま先の上に乗せるようによちよち
歩きしてランディング成功。すぐに、同じクラブの柴田氏に電話をし
「デカイっす!メーターはないけど90cmはありますよ!」
「あ、そうスか」
と心温まる熱い友情のこもった会話を交わし、検量する為店に持ちかえりまし
た。もちろん、後から美味しく頂きます。私は食べる為に釣りしてるといって
も過言ではないですから。

[なんと3日間で10本!]

ともかく店できちんと計ってみると、83cmしかありません。いやもちろん私
にとっては自己最高記録ですからとっても嬉しいんですが、
「90cmはあります!」
なんて言ってしまった手前
「すいません、嘘ついちゃいました。テヘヘヘ」
と、電話を掛けなおすはめになってしまいました。もちろん彼は
「あ、そうスか」
と快く許して下さいました。

去年、年間で4本しかシーバスを釣れなかった私が、なんと3日間で10本。今月
に入って11本。しかもそのうち6本が70cmオーバーで50cm未満は1本のみで
す。多分ハルマゲドンは来ますよ・・・
さもなきゃ、私はもうすぐ死んじゃうんでしょう・・