2003.11.29 南伊豆のマアジ開幕!

Report by Fumio Noji

常夜灯下の探索

 今日は久々の伊豆半島ナイトゲーム。そろそろ開幕と思われるアジを探しに、夜の伊豆半島をドライブしてみた。最近はどこもイセエビの密漁などの影響で、夜釣り禁止、もしくは常夜灯を消灯している港が多くなってきている。この日も南伊豆と西伊豆をチェックしながら様子を覗いてみたけど、アジの接岸しそうな港では、どこも狙えるような状況ではなかった。暗い場所でも釣れるんだけど、できれば明るい常夜灯の下で、キラキラとキラメキを発しながら泳いでいる場所でサイトフィッシングを楽しみたい。何ケ所かの港へ降りてみたが、どこも気配は無かった。まだ時期が早かったのか?と思っていたその時、目に入ってきた常夜灯の明かり。「そういえば最近はここの港の様子を覗いてなかったなぁ〜」と思い出し、南伊豆のとある漁港へと降りていった。

 堤防先端の常夜灯へ手ぶらで様子を見に行くと、そこにはキラキラとアジの群れが集まっていた。たまに水面付近の「何か」を追って、「パシャッ!」とライズを繰り返している。よ〜く水面を見てみると、どうやらシラスのような小魚を捕食しているようだ。さっそく車へ走って戻り、得意のライトタックルを握り締めてその場へと戻った。ラインの先端には、0.9gのジグヘッド、そしてパワーシラス2インチのグロー(カラーNo.10)をセットした。まずはライズを繰り返している、常夜灯で最も明るくなっている部分を狙ってキャストした。しかし風が強くて思った位置へ着水させることができない。飛距離はほんの5mほどだろうか。


キュンキュンッ!

 念のため風で弛んだラインを巻き取りながら、着水したパワーシラスを見ていた。すると沖のほうから1尾のアジが追ってきて、足元でパワーシラスを咥えた。「キュンキュンッ!」というアジ独特の締め込みを足元で味わいながら、20cmほどのアジを一気に抜き上げた。この時期にこのエリアで、このサイズのマアジが釣れるんだったら、もうシーズンに突入したって思っていいだろう。いよいよ伊豆のナイトゲームで、アジ通いのシーズンが開幕だ。その後も何とか風に立ち向かいながら、常夜灯下のアジを次々とヒットさせていった。

 しばらくすると水面でのライズが消えた。少しポイントを休ませていると、こんどは常夜灯で照らされているエリアのすぐ外側で、キラキラと反射するアジが見え始めた。スタンディングポジションを変えて、再びキャストを開始した。今度は水面での反応がなく、「ひょっとしたらベイトが潜ったか?」と判断した。アジのキラメキは見えるものの、先ほどまでとはライズの数が違って少ない。そこで今度はパワーシラスを1mほど沈めてから、リーリングを開始してみることにした。ファーストキャストでは単調なリーリングで試してみたけど、どうも活性が高まってくれない。そこで軽くトゥイッチを組み合わせながらのリーリングにしてみた。すると突然アジの活性が高くなって、パワーシラスへガンガンとアタックしてくる。群れで追ってくるので、薄暗いエリアでありながらも群れから1尾が飛び出して捕食する様子がサイトフィッシングで楽しめる。


Little Twitch LT-590 H/S


 どれくらい釣っただろうか。最初に10尾ほどキャッチした時点で写真撮影をしたけれど、あとは釣ってはリリース、そして美味しそうなサイズを選んでキープを繰り返していた。そして潮が止まった頃、徐々にアタリが遠のいていた。下げ潮が動き始めれば再びチャンスはあるだろうけど、存分にアジを堪能できたので、この日のロッドテストを兼ねた釣りは終了だ。これほどまでのアジの群れに出会えるのは、伊豆半島ではなかなかチャンスがない。そうそう、写真のロッドは市販のものだけど、実際に使ったロッドは開発中のライトロッドだ。嬉しいことに、ずっと釣れ続くほどの爆釣だったけど、フッキングはリーリングのみでアワセはまったくの不要だった。ちょっとリーリングスピードを速めるだけで、違和感無く勝手にフッキングするような状況だった。しかもフッキングさせたアジのバラシが、驚くことに1尾もいなかった。ロッドの曲がりでフッキングを確認してからは、とにかく群れを散らさないようにガンガンと一気に巻き取っただけ。このロッド(Little Twitch LT-590 H/S)の最終バージョンの仕上がりが、とっても楽しみになってきた。今度はいつ、伊豆半島のアジを釣りにいこうかなぁ〜(^^)