2004.01.16 寒いけど釣れるんだよねぇ〜

Report by Fumio Noji

ロッドの違いが・・・

 取材に関係ない釣行レポートを書き始めて、だいぶアップを続けてきたね。ちょっとしばらくは出かけられないので、存分に釣りを楽しみに伊豆半島へ行ってみた。年末辺りから調子が良かったので、きっとこの週末も大丈夫だろうと思っていた。ところが天気図を見ると、かなりの寒気が迫ってきている。どうやら金曜の夜あたりから一気に冷え込んで、土曜の朝には関東でも雪が降り始めそうだ。かなりの気温や水温の低下が予測できるので、ちょっとばかり心配だ。それでもお構いなしに、今しかないんだから行くしかない!

 満潮は真夜中なので、夕食を済ませてからちょっと遅めの出発だ。車に荷物を積み込んで、haruka と冷え込んだ夜の山道を越えて西伊豆へと向かった。最初に狙ったポイントは、いつもアジやカサゴ、メバルが爆釣する場所だ。とりあえず釣果を出しておきたかったので、より確率の高い場所を最初に選んでみたんだ。今回は試作ロッドを工場に戻しちゃっていたので、他の手持ちロッドで釣ることにした。一応はソフトルアーに向いているロッドを使ったので、何とかなるだろうとの判断。ところが自分で作っていたロッドに体が慣れてしまっているため、どうも思うように使えない。

 いつものようにパワーシラス2インチのグローを、1gのジグヘッドにせっとした。ラインは3ポンドを使っている。表層に回遊しているアジを狙うのには、ボクの場合これくらいがバランスはいい。本命のポイントでさっそくキャストを始めると、あっさりとロッドに重みが加わった。そして水面下でギラギラとアジの抵抗する姿が見える。いつもならこのままリーリングを続けて抜き上げるだけなんだけど、手前まで寄せてきてからバラシ。最近はかなりロッドに助けられていたのか、体がかなりイージーな釣り方に慣れてしまっているのかも知れない。再びキャストすると、今度もあっさりとヒット。しかしまたもや途中で・・・。今更ながら自分で手がけていたライトロッドの凄さを再認識させられた。嬉しいような悲しいような(^^;


アオリイカがたくさんいた!

 その後は満潮近くなってから魚の活性が高くなり、ちょっと小ぶりのメバルを皮切りに、いつものようなカサゴの爆釣が始まった。ちょっと沖に目をやると、イワシの回遊で水面がざわついていた。どうやらこのイワシを狙って、カサゴも浅場に接岸していたようだ。極端な大型こそヒットしないものの、十分にヒットの連続を楽しませてもらえた。今回は潮が澄みすぎているとも思え、かなりタイトにストラクチャーを攻める必要があった。適当に周辺を探っていたのでは反応を得られず、大きめの岩陰などを直接タイトに攻めた場合にだけ、忍び寄るカサゴの姿を確認できた。かなり繊細な攻めの釣りを強いられたけど、これがまた楽しい!(^^)

 そしてここではアジをキャッチすることができなかったので、いつもはアジが最も高確率で回遊している港へと移動を決めた。到着してみると、最近には珍しく海が静かだ。まだ風もそれほど強くない。ところが常夜灯の下にいつもなら見えるはずのアジが、この日に限ってはまったく姿が見えない。ためしに広範囲を探ったり、レンジを深くしてみたけど、まったく反応がない。どうやら今夜は、アジには見放されたようだ。諦めかけたそのとき、何気なく海の中をぼんやり見ていると、そこに前後へ移動する物体が見えた。よ〜く見てみると、辺り一面に無数の動く姿があった。その中のひとつは、トゥイッチングするワームに反応していた。足元までよってきた姿を確認すると、紛れもないアオリイカだ。


やっぱりノジングだ!


 夜だとはいえ、これだけの数のアオリイカが今の時期に浮いているのは珍しい。急いで車に戻って、デイスクィッド080を準備した。エギはデイスクィッド35のピンクだ。かなり水が澄んでいるので、迷わずピンクを選んでいた。釣り場へ戻るとちょうど目の前でネンブツダイらしき小魚を「バシュッ!」という音と共に抱えて潜っていく姿が見えた。周囲を見回すと、さっきまでいたアオリイカの群れが見えない。ちょっと深い場所を見てみると、いくつかの姿が見えた。どうやら少しばかり深く潜ったようだ。エギを軽くキャストして、その上層でジャークを繰り返してみた。しかしジャークに興味を示すどころか、逆に更に深く潜ってしまった。やはりこの時期にサイトで釣るのは逆効果で、楽につるなら潜らせるに限る。

 今度はちょっと向こう側へキャストして、カーブフォールで姿の見えなくなった辺りへピンポイントで沈めてみた。エギが見えなくなってから、タイミングを見計らってノジングのシャクリだ。「ズシン」という手応えで、予想通りにあっさりと乗ってきた。水面まで寄せてきたアオリイカは、一生懸命に墨を吐き出しながら抵抗している。この時期にしては、かなり活性の高いアオリイカだったようだ。おそらくシャクリ続けていれば、かなりの数が釣れ続いてしまうだろう。しかし春のことを考えて、この日はエギングロッドを片付けた。今の時期にこのサイズだったら、ピークとなる6月くらいには、キロオーバーだらけになっていることだろう。

大満足の終了

 次に向かったのは、近くにある漁港だ。いつもならエギングアングラーがたくさんいるのだけれど、今日は誰一人釣りをしている姿がない。harukaに大型のメバルがヒットしたものの、すぐにバラシてしまったようだ。景気のいいドラグの音が聞こえていたんだけどねぇ〜。ボクはヘチを探ってみると、ここでのヒットは全てミナミハタンポだった。サイズはなかなかのもので、意外なほどに引きを楽しませてくれた。いくつか楽しんだところで、ここでの釣りも終了だ。釣っていると楽しいんだけれど、とにかく今夜は寒い。harukaと話していても、「寒いなぁ〜」「帰ろうか」などという軟弱な会話ばかりになってきた。それほど今夜は、かなりの冷え込みを始めていた。風も徐々に強くなってきたので、風裏になっている場所じゃないと、そろそろ釣りにならない。

 結局は話し合った結果、あと1ケ所だけ探って、そこで終了にして帰ろうということに落ち着いた。これ以上の釣りをしていても、寒いだけ。既にかなりの魚に加えてアオリイカもキャッチしているので、それほど執着するつもりもない。車に乗り込み暖房のありがたさを体でかみしめながら、最後のポイントへと車を走らせた。ここは風除けになっているため、ほとんど風は気にならない。harukaと2人でキャストを開始して、ここでもカサゴを中心としたヒットの連発に気をよくして、この夜の釣りを終了した。かなり寒い夜だったけど、魚たちはルアーにどん欲な反応を見せてくれた。そして予想外の姿を見せてくれたアオリイカにも感謝して、車を自宅へと走らせた。余談だけど、ちょっと眠かったので途中で仮眠していたら、気づいたときには朝になっていた・・・(^^;