2004.02.10〜11 カサゴダービー

Report by YUPPY

季節外れではありますが(^^;

 季節はもう桜の満開から葉桜へ。釣りはメバルや渓流解禁で、少々時期はずれのレポートであるが、この冬一番楽しかった陸っぱりのカサゴダービーをご紹介したいと思う。

カサゴでダービー

 なんて話をすると「なに!カサゴでダビー!」なんて、もっての他と仰る方もいるでしょうが・・そこは押さえて。ここは賛否両論あるところなので、あえてそこはには触れないで。もちろん資源保護の為、ダビー主催者はリリースを推奨しています(特に抱卵中のカサゴについては)カサゴがいなくなったらダービーが出来きなくなるから。でも美味しいカサゴはちょっとキープしたりして(^^;

 場荒れしない程度に、良識ある人々で参加運営している小規模な大会である。開催期間は1ヶ月(今年は2月でした)カサゴの大きさは又長で計測。場所は陸っぱりのルアーなら何処でもあり。日本中どこでもOK。順位は1ヶ月のうち、釣ったカサゴの大きい3尾の合計長で順位が決定する。因みに、今まで自分は過去3尾そろえるのがやっとで、今回は野地さんの唱えるようなポイント探しが、ダービー上位につける鍵となるのであ〜る(-_p)

カサゴの魅力と釣り場所選び

 ダービーに参加したはいいが、家の都合で2月中の釣行は1回か2回だ。この少ない回数で釣果を出さなくてはならない。過去のデータだと、優勝者は大体3尾で70cmちょっと、そう平均23〜24cmを3尾釣っている。まあ、上位に入賞する人はある程度パターンを知っている、地元の雄である。ならばこちらはベイエリアとでも言いたいが・・どうも東京湾は好きになれない。(地元の雄でもないし(ToT))東伊豆にもたくさんポイントは有りそうだが、気分的にやはり西から南伊豆は気分がいい。またなんでカサゴごときに遠出するの?と仰る方も多いだろうが、’遊びと言えど、されど釣り’自分の気分がいい所で釣るのが一番なのである。

 地元の雄?と言えば、野地さんのレポートを読んでいると、そんなサイズのカサゴ毎回釣れてるみたいに感じるが、自分からすれば滅多にお目にかかれない高値の花。なぜか20cmオーバー位からのトルクフルなあの引き。あのトゲトゲした顔形も魅力である。そして、最近は安近短なメバルばかり釣ってたせいか、どうもカサゴの顔をめっきり見なくなってしまった自分への挑戦でもある。


釣行1回目(2/10夜)

○釣果:カサゴ22,16×2,15,12cm 他金魚
場所:西伊豆

 さて、一回目の釣行日。2/10夜に場所はいつもの西伊豆に決めてある。理由は限りなく単純、伊豆が好きだからと、前回カサゴが入れ食いを体験しているからである。当日はかなり遅く出発。西伊豆の玄関の土肥に到着したのが22時過ぎていた。既に満潮を過ぎて下げにはいっている。潮周りは中潮で、そこから下げにかけて満潮時に深場からスロープやシャローへ上がって来たカサゴを拾い釣る作戦であったのだが。

 まず宇久須港の近所の某所である。正直実績も無く、地形も把握していないので、手探り状態である。いつもの0.9gのジグヘッドに前回調子の良かったストローテールを使う。さあ第1投目。ここでカサゴを釣る意識があれば釣果も違うものになるのかも知れない。そこがプロ/アマの差か。投げる瞬間自分の心は童心に返り無邪気なただの釣り人君になっている。そこがまた釣りの楽しさかも知れないが(笑)

 数投してると小さなアタリだ!ちょっときいてみると、くくっと竿が持って行かれる。やった、第1号だ!って上がったのは金魚である。何匹か釣っていると、我に返る自分がいる。おお!カサゴってどうやって釣るんだ?って(^^;もう目的を忘れてしまう。病気である! しかし、作戦を考える間も無く、またルアーを投げ込んでしまう。これが釣果を上げられない一因かもしれない。ただこの日は無邪気に釣っていても、カサゴ君は微笑んでくれた! 作戦にハマッテ釣ったのではなく、釣れてしまったカサゴ君だ! 何投したか判らないが、12cm、16cm×2とリリースサイズのカサゴ君は釣れてくれた。取り敢えずダービーは3尾揃えるのが最低ラインである。しかし合計44cmでは上位入賞どころではない。どうするか?頭をひねり前回爆釣の禁断のポイントへ・・野地さんごめんなさい!

 ポイントに到着したのは0時過ぎだろうか。このポイントは前回レポートした聖地である。潮位も前回と同じ位である。違うのは、かなり寒かった位だが? 心の中で、ここなら爆釣間違いなし!と思い何投もするが、小さなアタリが稀に有れど、釣れこそしない。何故と思いつつ、とにかくずる引き、リフト&フォールやら試してみる。しばらくすると待望のアタリ!慎重に待って、竿がぐぐっと引き込まれると軽くあわせをくれるヒット!ヒット!どこかの釣り番組ではないが心の中は南国でGT釣ってる気分である。が、どうも重い割りには引きが鈍い。何だろう?上がって来たのは22cmその日最大のカサゴ。まるでフグのような抱卵魚である。道理で引かない訳だ、と写真を撮りリリースするのだが、手が滑ってリリースする時に磯に魚体が触れてしまった!「やばい。あれなら持って帰って食べるんだった」は後の祭りである。その後彼女がどうなったかは誰も知らない。元気に産卵してくれと祈るばかりである。その後15cmを追加するが、3尾合計は22+(16×2)=54cmでこの日の釣行を終えるのだった。(その後野地さんの復活釣行の後をウロウロしていたのを知るのであった。あーあ、情けない)


釣行2回目(2/21夜)

○釣果:カサゴ23,20,14cm 西伊豆

 実はかみさんも抱卵中!は冗談で、お産でお腹が大きく4月に予定日を控えていた。魚と人間の違いは判らないが、何しろ妊婦というのも良く判らないもので、特に、釣りに行く事への風当たりが強かった。2月も本当は1回釣行だけの約束だったが・・何を思ったのか、突然2回目の釣行を許してくれた。ただ翌日朝予定があり、貫徹は出来ない。しかも潮周り的には物凄い大潮で、夜中にウルトラCの干潮帯から朝に満潮の釣りである。予定からすると、満潮前には帰途に着かなければならない。かなり無理な釣行である。しかし、背に腹は変えられない。行ける時に行かなければ・・と西伊豆へ向かうのであった。

 今日は釣り仲間のJ氏も一緒である。J氏の車で一路西伊豆へ向かう。現地到着したのは午前0時位であろうか?迷う事無く到着した場所は、またも例の場所であった。(一応場所のことは説明してあります・・・)潮周りは’怒’干潮である。見事にスロープの先まで水が無い。ここまで無くなるものかと目を疑う。しかし、竿を出さねば魚は釣れない。と1時間もいたのであろうか、今日は勝負は上げからだと心に言い聞かせ、場所を移動する事にした。次の港は温泉みたいな廃水が港に流れ込んでいる。ベイトフィッシュのような魚も大量にいるが・・皮肉にも捕食している魚が見当たらない。いるのは、ベイトフィッシュを啄ばむ鳥のみである。何にしても潮が動かなければ釣れないと、例のジグヘッドにストローテールを適当に投げて底をずる引きしていると、ひったくる様に竿を持っていく、メバルかと思わせるような心地良い引きで上がったのは、何と20cmのカサゴであった。何とかキープサイズである。しかもダービーのランキングもちょっとあがる! ここでは自分がカサゴ1尾と、J氏が港外側でムツと思われる魚にラインブレイクされていた。

 小雨が降りったり止んだりする中、移動しつつ最後にまた例の場所へやって来た。潮も動きだしかなり上げている状態だ。ここで潮が上げている時に釣るのは初めてである。そう今までは満潮から下げている状態での釣りしか経験がない。ともかく釣り開始だ。しかしここでトラブル発生である。どうも自分のルアーが飛ばない。何を思ったか、0.9gのジグヘッドだと思い使っていたのはもっと軽い0.6gのジグヘッドであった。そして絵に描いたような筋書き通りのバックラッシュ発生。(T_T)

 泣き泣きラインを直しているとJ氏にこの日初物、14cmのカサゴだ。やはり潮が動いて魚が上がっている。そう確信し、自分も釣り始めるがアタリがない。ちょっと心に動揺が走る。そう、時間もないのだ。少し考えた末、思いついたのは、3.5gのジグヘッドへのチェンジだった。根拠はないが、潮が上げ初めだから、まだ魚が遠くにいると勝手な想像である。思いっきり遠投し、ゆっくりずる引きすると、予想に反して足元でブルブルっとアタリだ。引き上げると可愛い14cmのカサゴだ。程なくJ氏も2尾目のカサゴを追加していた。これは時合いだ! チャンスと遠投し底を取っていると、既に竿が曲がっている。おっ!軽く竿をあおると、かなり強い引き込みだ!これはちょっと大きそうである。自分では25cmオーバーを確信しながら、手前のスロープに掛からないように竿を立てて上がったのは、最後にして最大の23cmのカサゴだった。25cmは超えなかったにしろ、予想通りに釣れると何か嬉しいものである。1日目とは違う作戦通りに釣ったカサゴである。しかも大きいし。しかし、喜びもつかの間。ここでタイムアップ!帰らないと、本当に二度と釣りに行けなくなるかも知れない。すこし未練たらたらで、帰り支度をする自分であった。


ダービー結果

 結局自分は2回釣行で8尾23,22,20cmを申請、順位的には3位となりまあまあ満足?と言ったところ。それより、1位の方が凄いさと言ったら。1位だから凄いのは当たり前だが、唯一紀伊半島から参加エントリされた方で、毎回25cmオーバーを上げ、3尾合計85とダントツの1位。29.5,28,27.5cmは圧巻の一言。そんなホンカサゴ釣れるのかって。腕も、場所もないと釣れないなぁ〜って、伊豆でもルアーでそんなサイズが狙える場所があるのかなぁ〜って思った次第なのである。ぜひ自分もそんなカサゴを釣ってみたい。(一生ないかもしれないね・・)

 順位的には満足の自分だが、課題はいっぱいなダービーでもあった。2回の釣行で8尾と数が少ないのはまず、大きな意味でポイントを知っている必要はあるが、重要なのは、更にその中でどこで、どのように魚が捕食しているか?想像できるかだ。また、言い訳がましいが、数が出なかった原因として時期的に抱卵魚が多く、あまり口を使わない時期に当たった事も上げられる。自分的には場荒れしてないポイントで釣ったはずなので、本当はもっと釣れても良かったと思っている。何しろまだまだ奥が深く、楽しめそうなカサゴ釣り!来年も楽しませてくれる事を願っている。冬のシンシンとした空気のなかで、竿先に神経を集中する独特の雰囲気を味わう、また星がキレイだったりするのも冬のカサゴ釣りならではの味わい。来年はもっと釣れるといいですが。場をあらすなよ!って怒られるくらいね。(^^;では!