2004.03.14 メバルのサイズアップは難しい

Report by Fumio Noji

多くのアングラーに・・・

 久々の・・・、といっても1週間ぶりくらいだろうか。最近は色々なことをやっていたから、伊豆半島へ出かけてなかった。極力平日の夜などを狙って、短時間勝負で取材などの写真撮りを済ませている。この日は週末ということもあり、暖かくなった春先の混雑が予測された。案の定、西伊豆方面の釣り場をチェックしてみると、どこもかしこも数人のグループで釣り場を探り歩いているようだ。場所によっては移動をしないで、かなり長時間を同じ場所で粘っていたグループもいたようだ。ボクとしては潮の様子を見ながら、ラン&ガンで大型メバルだけを拾い釣りしていきたかった。しかしそれは週末の釣りとして、かなり無謀な考えであったようだ。これだけのアングラーがフィールドを徘徊していると、釣り場を選ぶどころか空いている場所で釣るしかなくなる。

 最初に西伊豆を中心に様子を見ようと思ったけど、それはかなわぬ夢。真夜中だから少しはなんとかなると思っていたけれど、現実は甘くなかった。暖かい夜のせいなのか、どこもアングラーだらけ。場所によっては、狭いエリアで10人ほどでキャストを繰り返しているなんてのも・・・。結局は西伊豆のエリアを諦めて、一気に南伊豆へと移動した。いつもなら南伊豆までくれば、いくつかのポイントは空いている。ところがこの夜は、南伊豆でも多くのアングラーに出会ってしまうほど。それだけ釣れているのか、それとも情報は先走りしているのか・・・。


濁り潮からはカサゴが・・・

 いくつかの場所を遠めに見ながら、ようやくルアーをキャストできる場所にたどり着いた。西伊豆エリアでは水色が澄みすぎの感じがしたけれど、南伊豆のエリアは濁りが入っている。潮流の当たり方などが、湾の形状によって違いとなって表れているのだろう。今までの経験では、ここでこれほどの濁りが入っていると、メバルの反応は極端に悪くなる。予想通りメバルの反応はなく、すぐにボトム付近をトレースするカサゴ狙いへと変更した。これが当たりで、20cm弱の小型ながらも、ポツポツと飽きない程度にカサゴがヒットしてきてくれた。それでもひと通りのチェックを終えると、15cm以下のお子様サイズが多くなってきた。この時点で、ここでの釣りは終了とした。

何とか24cmのメバル

 次に向かったのは、少しでも潮が澄んでいると思われた近くの港だ。浅い場所やいかにも狙いたくなるようなストラクチャーのポイントは避けることにした。水深があり、一見するとポイントらしくないものの、深く沈めると高根になっているピンポイントを拾ってみることにした。結果はこれが正解で、ここぞ・・・と思っていた場所から、一気にドラグを引きずり出すアタリがきた。ロッドでためてゆっくりと浮かせてくると、ようやく狙い通りのメバルが浮上してきた。しかし尺メバルにはほど遠く、なんとかまあまあサイズの24cmだ。まあ周囲であまり型を見てないようだったので、これも仕方ないと自分を納得させた。

 今回感じたのは、やっぱり同じポイントを長時間で攻めるアングラーの多さかな。今の状況からすると、短時間に転々とした方が効率がいいような気がする。それから春に移り変わっていく過程が、例年に比べると期間が短いような気がしている。本来ならもう少し接岸しているはずの魚種や量が、どうも少ないように思えてならない。キビナゴの多さは最近の海を見ていれば納得の人も多いだろうけれど、このエリアでキビナゴがこれだけいれば、もっと多くの場所で凄いことに遭遇できているはず。ところが今回チェックした限りでは、1ヶ所でしか派手なボイルなども見られなかった。これから1〜2週間でどう推移していくのか、不安定な水温でどのターゲットが面白くなるのかが、しばらくは目を離せなくなりそうだ。