2004.04.04 雨中のワカサギは銀毛ヤマメに・・・

Report by Fumio Noji

たまには見学を・・・

 今度こそシーズン終了だろうと、お昼ごろの雨が落ち着いたとき、harukaと紅サシを持って丹沢湖へと向かった。小田原の自宅を出発して、順調に空いている道路を進んでいく。山北に差し掛かる頃になると、さっきまでやんでいた雨が再び降り始めてきた。新しくなった国道を走りトンネルを抜ける頃には、雨は本降りになっていた。とてもじゃないけれど、レインウエアを着込んでまでは釣りをする気にはならない。それほど雨は冷たかった。(次の日の朝には、山は雪で真っ白!)

 せっかくここまで来たので、普段は行かないような場所を見学することにした。行き止まりの流れ込みでは、堰堤下にワカサギの群れが泳いでいた。ときおり水面に「ピシャッ!」と跳ねるワカサギの姿が確認できた。傘をさしてしばらく眺めていたけれど、ちょっとばかり寒さが増してきた。車に戻って暖をとってから、再び他の場所の様子を見に移動してみた。そしていつもの釣り場の近くまでで行くと、さすがに誰も釣りはやってない(他の場所にはたくさんアングラーがいたけどね)。帰ろうかと思っていたけれど、車のほとんど通らない橋なので、ちょっと仕掛けを降ろしてみることにした。車のリヤハッチを上げて、その下で短時間勝負をしてみることにした。


とりあえず釣ってみる

 仕掛けは14本バリの使い古しを、2つにカットしておいたものだ。水深の浅い場所を釣るので、長い仕掛けは必要がない。出掛けに宮島屋釣具店さんで仕入れてきた元気のいい紅サシをつけて、雨の中スルスルッと仕掛けを降ろしてみた。先日は大雨の後の泥濁りで、まったく反応のなかったエリアだ。この日も期待せず、とりあえずの気持ちでやってみた。湖面を見ると、先日ほどの濁りはなくなっている。仕掛けが着底して、ラインの弛みを巻き取る。わずかにフカセ気味の状態で小さく誘ってみる。そして仕掛けを10cmほど持ち上げる。これを何度か繰り返していると、すぐにいつもの「プルプルッ!」というアタリがきた。あがってきたのは、まだ抱卵状態の小ぶりで美味しそうなワカサギだ。

 すぐに仕掛けを入れなおすと、再びアタリがきた。今度は2点掛けだ。ひょっとしたら雨の増水で流されていたワカサギたちが、再び流れ込みへ向かって遡上行動を始めたのではないだろうか。その後も順調に、ワカサギは釣れ続けた。harukaも我慢できずに車から出てきて、一緒にワカサギを釣り始めた。するとボクの竿にちょっと強めのガクガクと首を振るようなアタリがきた。リールを巻き始めると、最初は浮上してきたらしくて軽く巻ける。ところが水面近くまで来たら、強い締め込みがきてロッドが絞り込まれた。橋から覗き込んで下を見ると、水面には銀色に輝く魚体が見えた。「ヤマメだ!」


久々の尺ヤマメだ

 まさかとは思ったけど、水面で暴れていたので仕掛けは絡みついている。ここは岸に引きずり上げることのできない場所。仕掛けが巻き付いてしまっているので、リールのドラグを締め込んでそのまま巻き上げた。足元には、ちょうど30cmのヤマメの姿があった。銀毛状態なので、鱗が剥がれ落ちている。久しくヤマメ釣りには行ってなかったので、管理釣り場以外で見るヤマメの姿は感激だ。狙って釣っていたのではないけれど、たまにはこんな嬉しいゲストが釣れてくるのもいいものだ。

 その後もワカサギは順調に釣れ続け、30分ほどの釣行を終了した。やはり産卵行動中の大雨による影響で、再び群れが集まり始めている。もう終わりだと思っていたのに、まだ時間を見つけては釣りに出かけたくなってしまいそうだ。地元の常連さんの話を聞いたけど、4/10頃までは毎年釣れ続けているとのこと。それ以降は完全に産卵を終えてしまい、釣れても美味しくないのでやめてしまうとのこと。今年は春が早いと言われていたけれど、やっぱり例年通りの頃までは釣れ続きそうな印象を受けた。天気のいい日に、改めて気持ちよく釣りをして終了かな?!