2004.08.03 西伊豆でちょい投げを楽しもう!

Report by Fumio Noji

タックルはかなり繊細なもの

 久々の西伊豆で、この日はシロギスのちょい投げを楽しむことにした。最近はエサ釣りの取材も多くなってきているので、このちょい投げも久々の復活で楽しくてしょうがない。前日はオリジナルのちょい投げ仕掛け作りに時間をさき、独特の細仕掛けをたっぷりと準備した。ボクが西伊豆でちょい投げを楽しむとき、タックルはかなり繊細なものを使用する。ロッドは管理釣り場で使うほどのペニョペニョ、リールに巻くラインは3〜4ポンドのナイロンを使う。キス用の片天秤には、2〜3号のナス型オモリを使う。そしてこのオモリは、赤く塗られたものを使用するのが特徴だ。さらに仕掛けは驚かれるほどの細仕掛けで、モトス0.6号、ハリス0.4号、そしてハリには湘南キスの6号を使っている。

 エサにはジャリメのみを使い、小型のものは1匹を刺し、大きなものは2つに分けて針へ刺すようにしている。食いが悪いと小さく付けるという人もいるようだけど、ボクはまったく逆の発想でジャリメを使っている。それは渋いときこそ、エサを大きく付けるということだ。より自然にエサを漂わせることに注意して、アピールさせたものを一気に吸い込ませるようにしている。ボクの実績では、小さいエサでナイーブに釣るよりも、明らかにこの方が良い結果を出せているのだ。ハリが6号と小さめなのも、このような考えでエサを自然に動かすため、サイズを落として使っているということなのだ。これで飲ませて釣っているので、めったにバラシに泣かされることもない。


20cmほどのシロギス

 この日は西伊豆のとある小さな漁港で、早朝から仕掛けをキャストしてみた。まだ辺りが暗いうちから釣り場へ入り、海水浴の人が近くでバシャバシャと音を立て始める前に、そこそこ釣ったら撤収する予定での釣行だ。しかし予想通り、薄暗い時間帯にシロギスからのアタリは無い。しかし朝日が昇り始めた頃、ようやくシロギスからの反応が伝わってきた。繊細なウルトラライトタックルなので、前アタリの直後、一気にロッドを引っ張られていく。違和感を与えないほどの繊細さなので、アタリがあれば、ほぼ100%ハリ掛かりしてくれる。リールを巻いて抜き上げると、20cmほどのシロギスだった。先月訪れたときに比べると、だいぶサイズアップしているようだ。

 しかしさすがに真夏の水温の影響なのか、浅場からの反応はあまりない。小型のメゴチがたくさん釣れてくるものの、シロギスはボチボチと楽しませてくれる程度だった。そのうち足元にはイシダイやカゴカキダイの幼魚が集まってきて、抜き上げる仕掛けに食いついてくるしまつ。5cmほどの極小サイズがハリに掛かってしまい、優しくハリを外す作業が続く。ときには同じようなサイズのメッキがジャリメの仕掛けを追って、群れで集まってくるのも目撃できた。秋のメッキシーズンが、今からとっても楽しみだ。

キビレがヒット!

 しばらくすると、今までとは異なる強烈な引き込みがきた。最初はゆっくりと動いていくだけだったけど、そのうち重量感のある引き込みで、ジワジワと横へ走るように移動していく。ハリス0.4号の細仕掛けなので、あまり無理はできない。足元においてあった水汲みバケツから水を出して、それを玉網として使うことにする。無理しないように寄せてくると、それは25cmほどのキビレだった。銀色のボディに、ヒレの先だけ黄色くなった独特の色合いが魅力的だ。うまい具合に満潮だったので、体をかがめるだけですくい上げることに成功した。

 その後は近くで泳ぎ始める人が多くなってきたので(海水浴場の外なんだけどなぁ〜)、朝食を兼ねてその場を撤収した。コンビニで朝食を仕入れてから、次の場所へ移動した。ここも近くに海水浴場があるけれど、港の入口付近なので泳いでくる人はいないはず。規制のためかジェットスキーもおらず、ちょうどよくちょい投げが楽しめる。ここではいきなりシロギスが釣れ始め、そこそこに楽しむことができた。さすがに日が昇って暑くなってきたので、予定通りここで釣りを終了することにした。終わってみればそこそこの釣果で、短い時間ながらもちょい投げを楽しむことができた。

 最後にひとつ、ちょっとしたトリビアを。ウミスズメの目は・・・、ハート型。写真を載せておくので見てほしい。ウミスズメとはハコフグの仲間なんだけど、最初に入った釣り場で釣れたので写真を撮っておいた。携帯で撮影したんだけど、そのときにちょっと気がついた。このウミスズメ、目がハートの形をしている。他のハコフグも同じなのだろうか?