2011.11.22  惨敗を救った福の神?


Report by  KO


カマスを干物にしたい

 今回は週末が雨でダメだったので22日に兄と釣りに行っちゃいました。もっとも、平日釣行で釣果もここ数回と大差なかったので、レポートを入れる予定ではありませんでした。でも、いろいろあったのでレポートを入れることにしました。イレギュラーなレポートですが気が向いたら読んでみて下さい。

 21日の20時過ぎに出発。今回はカマスを釣って干物にしたいと思っての釣行でした。ただ、土曜日に雨がかなり降ったようなので、その影響が少し心配ではありました。それを考えて日曜日に釣行するのを止めたぐらいで・・・

ゴミに埋め尽くされ・・・

 最初のポイントには23時頃に到着。海の様子を見ると澄んでいる。一安心し、とりあえず、タチウオの様子も見ておくことにした。最初1時間ほどはアタリ無し。0時を過ぎたころに弱いアタリがあったがのらず。その後も2回アタリがあったがしっかりしたアタリが出ず、結局、2時にはこのポイントを後にする。ま、アタリはあったし、先行のエサ釣りには1匹釣れていたのでタチウオはまだ釣れそうだ。

 一気に移動して3時ぐらいにカマス狙いのポイントに到着。最初のポイントは前回の帰りには結構ボイルしていたポイントだ。しかし、ベイトは少なく、たまに小さなボイルが出る程度。少しミノーを投げてみたが1度カツンといいアタリがあっただけで終わってしまった。

 次のポイントも前回の帰りには港内にベイトが多く、かなりのボイルが出ていたポイントなのだが、この日は流れてきたゴミに埋め尽くされ、唯一釣り可能な堤防先端付近でやってみるが全くベイトが見えず、ボイルも無い。この日は北東からの風が結構肌寒く、しばらくやっていたら体が冷えてしまったので、一旦、食事のため店へ。

意気消沈しての帰り道・・・

 店を出るとだいぶ白んで来ていたので本命のポイントへ。開始数投で底でアタリがあり、ワームのテールを切られたので期待したが、その後もう1度アタリがあった後、ぱったりアタリが止まってしまった。明るくなってからはメタルジグで広く探るが反応なし。朝まづめは釣果0で終了した。とりあえず魚はいるようなので夕まづめに期待してこの後は仮眠。

 14時頃に起き、少し青物も気になったので様子はどうかと見に行くと、堤防では少々のイナダが出てるようだが、コンスタントに上がっているのは小ぶりなマルソウダ。さすがにマルはもういいとは思ったが数投だけして反応がないので、次はスミイカの様子を見に行く。

 小1時間やってみたが反応なし。平日とはいえほとんどやってる人がいない。スミ跡も少なく、今シーズンのスミイカは厳しいのかもしれない。その後はカマスポイントに向かい、16時ぐらいから開始。

 20分ほどで反応があったが弱い。その後も数回アタリがあったがのりそうなアタリが来ない。前回のこともあり、もう少し暗くなった方がいいのかと思っていたが、暗くなったら全く反応が無くなってしまった。風が寒かったので粘るのも辛く、残念だが17時半過ぎにはこのポイントを後にする。

 その後も他のポイントを回ってみたがボイルもほとんどない。ここで今回の釣りは諦め、丸ボウズを受け入れ、次回のために他のポイントの様子を見ながら帰ることにした。せっかくの平日釣行が惨敗に終わり、意気消沈しての帰り道となった・・・

思いがけない幸運

 しばらく走って風裏になっている、ちょっと気になる港に到着。ここは以前、カマスの実績がある所だ。岸壁には結構エサ釣り師がいてアジなどを釣っているようだ。嬉しいことに風もほとんどない。とりあえず海の様子を見てみると、岸壁の影との明暗の境でライズしている魚がいる。これはムツっ子では?と思い、とりあえずウルトラライトロッドを持ち出し、ワームを明暗の境に落とし、底まで沈めてからそのまま巻き上げてくる。

 すると数投目、ククンとアタリ。小気味いい引きで上がって来たのは18cmほどのムツっ子だった。「やった〜、完全ボウズ回避!」と志の低い喜びでいっぱい(^^; キープには少し小さいのでリリースしようとすると、近くにいたお爺さんが、「逃がすならもらってもいい?」との申し出。「あ。どうぞ、どうぞ」と進呈。よく見ると柔和な笑顔のお爺さんだった。そして、このお爺さんが私達に思いがけない幸運をもたらしてくれる事になろうとは、この時知る由もない。

 ムツっ子を進呈した後も釣りを続けていると、そのお爺さんが隣に来て「ムツは美味しいよね〜」とかおっしゃって、釣りを見ている。「あれ、もしかしたら私、プレッシャーかけられてます?(^^;;」ライズしているムツはなかなかワームを食わないんだけど・・・(^^; ここでお爺さんのおかず釣りに兄も参戦。すぐ1匹釣ってプレゼント。その後もお爺さんはそばで見ているのでなかなかプレッシャーからは解放されない。

 必死で釣り続けるとポツポツと釣れ、たまにオオスジイシモチ・・・「あ、いります?どうぞ、どうぞ」ハタンポ・・・「あ、これも?どうぞ、どうぞ」と、こんな感じで、ムツっ子8、ネンブツ系2、ハタンポ1を進呈することができ、お役に立てたようでこちらも嬉しい。

 1時間半ほどするとお爺さんは「遠慮なくいただいて行きます」と言って帰って行ったが、こちらは「どうぞ、どうぞ」と答えるもプレッシャーから解放されてホッとしていたのは言うまでもない(^^;

タチウオだ!

 その間、兄に2回重いアタリがあり、2度ともバレたようだがラインがザラザラになったとのこと。それはカマスでは?と思うものの、もっと重く感じたらしい。そのうち兄の横に来た人が間もなく良型のカマスを掛けてバラしたと聞いたので、いるなら狙うしかないと、カマス狙いのタックルに取り替えて投げてみる。

 数投後、いきなりリ−ルを巻く手がガツッと止まり、ドラグがジジッと鳴った瞬間バラシ。いる! その後も数投するも反応なし。兄の所に伝えに行くと、兄にも表層狙いで抑え込むようなアタリののち、のったもののバラしたとのこと。その後もアタリはあるとのことなので、兄の隣で2人並んで投げる。

 少しすると表層付近を狙っていたワームに重みがのり、そのまま竿先が絞り込まれた。そこでアワセるとまずまずの引き。これは良型のカマスかなと期待していると、いきなり引き込みだした。なんだ、なんだ?と慌てて対応。ようやく寄せて来ると、足元で結構走る。セイゴかと思っていると、銀色の魚体がギラッ!「タチウオだ!」

 ライトロッドを使っていたのでちょっとビックリしたが、いつもはムラソイ用に使っているロッドでラインは6lb.なので大丈夫だろう。そのまま抜き上げる。上がったのは指3本のタチウオだった。

指4本のタチウオ

 その後も反応はあるがなかなかのらない。それでも次は兄がかけた。これも指3本ほど。少ししてまた兄がかけたのは指3本半。その後も適度に反応があり飽きずにやっていると兄がさらに2本追加した。私はどうもショートバイトばかりでなかなかのらないし、そもそもアタリも少ない。カマス用のグラスミノーMのままでやっていたが、兄はグラスミノーLを使って調子がいいので、私もワームのサイズアップをしてみる。

 サイズを変えてもしばらくアタリは出なかったが、続けていると、いきなりガツッとルアーを止める強烈なアタリが出て、思わずリールから手が離れてしまったが、そのまま片手でアワセる。と、ベールアームが返ってしまった。離した手がラインを引っ掛けてずらしたらしい。慌てて離した左手でベールアームを戻してスラックを取るが魚は・・・いる! グングンと重々しい引きが伝わる。途中、動かなくなったのでロープにでも巻かれたかと思ったが、大丈夫、動いている。ようやく寄せて来てそのまま抜き上げた魚は102cm、指4本のタチウオだった。

 よくこのサイズがこの竿で上がったな〜と我ながら感心。それが打ち止めとなったか、その後はしばらくアタリが止まったが、それでもたまに兄がアワセるがのらない。30分ぐらいしてから私にアタリが来て1匹追加。その後はアタリが遠のいたので0時過ぎに今回の釣りを終了。他の場所はこの次に見ることにして帰路についた。

 最初はカマスかと思っていましたが、タチウオを狙い始めたのは21時前ぐらいからですから、実質3時間半ぐらいで2人で7匹釣れたことになります。今までに比べたらはるかに効率がよく、アタリも多くて飽きませんでした。それにしても、今思うとあのお爺さんがプレッシャーをかけてくれなければ数匹ムツっ子を釣って移動していたことでしょう。柔和な笑顔はちょうど恵比寿様のようで、まさに私達にとっては釣りの神様、福の神だったんですね〜(^^)