2013.07.29〜31  東北の日本海側でキジハタ調査


Report by  KO


キジハタ調査

 今回は夏休みということで兄と恒例の遠征に行って来ました。今回の主な目的は2つ。男鹿半島での釣りとキジハタ調査です。男鹿半島には2年前に行ったのですが、天気が良くなく、最初の港に着いた時に土砂降りとなり、釣りをせずに帰ることにしたのですが、さらに帰路は冠水のために通行止めで大きく迂回させられるという悲惨な結果になりました。

キジハタについては東北でも釣れるのは知っていましたが、狙って釣れるほどはいないと思ってました。でも、去年兄がいつもやっている港で27cmを釣ったということで、もしかしたら少しは狙えるかもしれないと思っての釣行です。もっとも、今回も行く前の予報ではあまりいい天気ではないようなので、最悪の場合は温泉巡りにするつもりで出かけてみました。

 28日の16時頃に出発。関越トンネル以外はほとんど下道を通り、新潟方面へ。そこから村上に抜け、海沿いに出て山形県を目指す。最初の港には日が替わった1時半頃に到着。まずは水通しのいい所でやってみる。するとすぐに20cmのメバルが釣れたがその後はたまに小さいアタリのみ。ここで兄は小さいながらも、いきなりキジハタを釣った。今後に期待が持てるかも?

 次は港内奥に移動。ここではここが本命ポイント。小メバルがいつも遊んでくれる所だが、堤防際の根周りには結構な良型もいる。まずは表層を狙うとすぐ反応がありチビメバル。が、少し沈んでいるようで横引きにはあまり反応は良くない。そこで、2mぐらいラインを出してリフト&フォールで探るとメバルの反応がかなりいい。チビから中型がまずまず釣れた。

 しかし、水温が高いせいか最初の引きこみはかなり鋭く、ラインを短く出して竿を下に向けているせいか良型の最初の引き込みで2度もラインブレイクしてしまった。そこで、ドラグを緩めに設定し直すと今度はラインを出されて根に巻かれ、結局ブレイク。ここでは1ランク上のタックルを使った方が良さそうだ。

じっくり探りたかったが・・・

 少しして兄が戻って来ると小メバル以外に23cmのオウゴンムラソイと20cmのクロソイを釣ったとのこと。もう少しこの場所でじっくり探りたかったが、2時間ほどやったので夜明けまであまり時間がない。あとは帰りにやることにして次の港に向かった。

 次も実績の高い港。岸壁のヘチをじっくり探るも夜明けまでに釣れたのは小メバル1匹のみ。兄は24pのカサゴを釣ったが釣れたのはそれだけ。この後は様子を見ながら北上し、日中の暑さを避けるため標高1000mの鳥海山の山腹まで登って仮眠。ちなみに曇ってガスがかかっていたこともあり気温は22℃ほど。快適に眠ることができた。

良型のクロソイ

 12時半ぐらいに起きて移動開始。買い物をしながら男鹿半島を目指す。2年前に撤収を余儀なくされた港には17時ぐらいに到着。まだ日暮れまでには時間があるのでまずは岸壁で遊ぶ。するとアナハゼが遊んでくれたが、男鹿まで来てアナハゼを釣ってもしょうがないので、その後は堤防先端でジグやワームを投げてみるが反応なし。1時間もすると手前の小堤防で釣りをしていたエサ釣り師が帰って行ったので、そこに魚が寄っているのではないかと思って移動。

 小堤防に着くと先端まで行く途中、ちょっと岸壁沿いを狙うとチビアイナメが釣れた。その後も反応はするが小さすぎてなかなか食い込めない。先端まで来たのでそこで船道周辺を狙う。こんな目立つ場所ではたいてい釣れることもないので適当にやっていたのだが、3投ほどした時、底を探りながら巻いてくると手前で「コン」とアタリ。少し送るとラインが張ったのでここでアワセる。のった!

 グッグッという重い引き。これは結構良さそう。ラインは3lb.のフロロなので無理はできない。じっくりと持ち上げてくる。だいぶ持ち上げた時に急に引き込みだした。堤防の下は桟橋状になっていたのでそこに入りこまれたらアウトだ。ドラグを使いながらも何とか足元から引き離す。少ししてようやく浮いて来たのは良型のクロソイだ。そのまま持ち上げようとしたが竿が柔らかいのでちょっと厳しそう。ラインを持ってゆっくりと持ち上げる。堤防に横たわったのは31cmのクロソイだった。

 初めての場所で適当にやっていきなりこんなサイズが出るとは。この時期の男鹿半島は青物も根魚も厳しそうだから釣り物は少ないと思っていたが、やはりポテンシャルは高い。同じように探るとまた同様にアタったが、今度はアワセで一気に堤防から離そうと強めにアワセたらアワセ切れしてしまった。その後は根掛かりの連発。足下にかなりしっかりした根があるようで、ここにコマセで魚が寄るわけだから大きいのがいても不思議ではない。

 港内の隠れ根はお手軽に大型を狙うには欠かせないが、これは通わないと普通は見つけられない。今回はラッキーだった。その後は反応がなかったのでまづめはクロダイを見かけた漁港脇の流れ込みでポッパーを投げてみたが反応なし。次に向かう。

水深があるので・・・

 次は隣の港。唯一の常夜灯のあるスロープで小メバルか小アジらしき魚が反応するが、今は大型狙いで大きめのワームを使っているのでハリ掛かりしない。そのうちに堤防の内側を探っていた兄が返って来たが、26cmを頭に20cm以上のクロソイを3匹釣ったとのこと。この時期はやはり潮通しのいい場所に良型がいるようだ。

 次の港は堤防には明かりがないので港内だけをやったが反応なし。その次の港は堤防に明かりが当たっているので2人で堤防内側を狙ってみる。すると兄が22cmのキジハタを釣った。少しして私にも20cmのキジハタ。反応は少なかったが2匹釣れたということは結構狙えるんじゃないか?

 その後は何カ所か探るがメバルやクロソイが少し釣れたのみ。しばらく走って大きい港へ。ここで港内を探るも小物のアタリが少しあるのみ。そこでここでも堤防内側を探ってみる。あまり釣れそうな気はしないが、水深があるので釣れれば良型かキジハタの可能性が高そうな気はする。

狙って釣った

 兄は堤防の中ほどから、私は付け根付近から探っていく。少しするとフォール後、グッと重みがのる。それまで根掛かりが連発していたのでアワセずに様子を探ると急に引き込みだした。慌ててアワセるが少しのった後バラシ。これは悔しい。同じ場所をしばらく探るが結局アタリなし。しかたなく先に向かっていく。

 すると少し行ったところでまた同様の重みがのる。今度は根掛かり覚悟でしっかりアワセを入れる。すると生命感が伝わって来た。結構いい引きをするので良型かと思いきや上がってきた魚はそれほど大きくはない。ライトで照らすと25cmを少し越えるキジハタだった。キジハタとしては小さいが、東北でこのサイズのキジハタは結構嬉しい。しかも狙って釣ったともいえる1匹だ。この後も期待するがその後は反応なし。

 そこで先ほどバラした場所に戻ってもう1回探ってみる。さっき釣れた感じからすると最初のバラシもおそらくキジハタだと思ったから。すると、バラした場所から5mほど戻った場所に行った時に同様のアタリ。今度もしっかりアワセを入れ、同じような引きで24cmのキジハタ。これはまさに狙い通り。

 その後は反応なくこの場所を後にする。しかし、この後はあまりいい場所がなく、そのうちに半島を1周してしまった。時期的なこともあり、あまり魚影は濃くなかったが、キジハタが狙って釣れそうだと分かったのは大きな収穫。しかも、ポイントをじっくり探れば大型の根魚も期待できそう。男鹿半島のポテンシャルの高さは実感できた。

夏はやっぱり東北

 今回男鹿半島はここで終了とし、翌日は乳頭温泉郷で温泉に入ってから海に出て山形方面に向かう。夕方に行った港では反応なし。その後もメバルやクロソイが1〜2匹釣れたが反応は良くない。前日に良かった港まで一気に走る。

 この日は最初からメインのポイントへ。前日のブレイクを教訓にし、この日は6lb.を巻いた1ランク強いタックルで良型を狙う。底まで落としてからただ巻きで上げてくるだけ。これで中型のメバル数匹に20cmのクロソイが1匹釣れたが、底でアタった良型は1回はバラシ、もう1回は掛かった直後、根ズレの感触を残してブレイク。結局これか・・・ここにはいったいどれだけの根があるんだか・・・。

 気を取り直して再開して少しすると雨が降り出し、あっという間に水たまりができるほどの降りになったので今回の釣りを終了とし、翌日は釣りをしないで内陸を抜け、福島の硫黄泉の温泉に入りながらのんびりと下道で帰路についた。

 最後は2年前と同じように雨で強制終了となりましたが、今回はほとんど釣りを終えた後だったので十分釣りはできました。むしろ、行く前の予報からすれば十分に釣りをする事が出来ました。この時期、例年ですと東北といえども日本海側は結構暑くなりますが、今回は曇り空が多く気温も低かったため、快適に釣りができました。暑い時は山に登れば涼しいですし、真夏はやはり東北に行きたくなってしまいます(^^;