2014.02.22  闇夜のエギング


Report by  T-Ya


先入観を捨てて

 以前満月の夜に爆釣を経験してから、アオリイカ釣りは月夜に行くことにしていた。冬の場合は月夜はエギング、月が無い時はアジか根魚狙いという感じ。それでこの前の2週はエギング週間のはずだったのだが、大雪などの悪天候で行けずじまい。月が無いこの週末はメバルでも狙おうと思っていたのだが、天気をチェックすると風と波の予報は全く問題なし。水温も黒潮のお陰で高めに。月が無いのは残念だが、考えてみれば別に月が出ていなくてもイカを釣っている人は釣っている。全ての条件が揃わななくても、条件がそこそこ良ければ大好きなエギングを選ぶべきでは? ということで久しぶりに月夜以外の南紀エギングに出かけた。

小アジのお土産

 とはいえ腕の無い自分は少しでも条件が悪いと釣れない可能性が高いので、他の魚も狙ってみる。メッキは寒波で終了したと思ったので諦め、釣具屋の情報で小アジが釣れている場所へ。最初の港は前日に釣果有りだったらしいが、この日は不在。次の場所はだいぶ前からアオアジが良く釣れているとの話だったが、釣り人は少ない。でも一応釣れているのが見えたのでワームをキャスト。そして数投目に足元でアオアジをキャッチ。その後もポツポツと釣れるが、スレるのが早くルアーを頻繁に替えるのが忙しい。地元の人に話を聞くと、2日前は入れ喰いだったらしい。良くある話だが、それでも居残りをキャッチできたのは上出来か。何とか10匹ほどのお土産を確保できた。

しびれたワンチャンス

 日没前に磯に到着。お気に入りのポイントは外洋に面した低い磯なので、少しでも波が高いと不可。前方両側には大きな根があるので真っ直ぐに投げる必要があり、少しでも横風があると不可。そんな場所なのでエギングが出来ること自体が滅多に無いのだが、この日は予報通りの状況で問題なし。早速キャストするが、しばらく沈黙。やがて暗くなると曳き釣りの船が出てきた。やはり月が出ていないと周囲の風景も何となく寂しく感じる。

 エギのフォール中にやっとアタリが。乗りますように〜と祈りながらアワセを入れると、無事にフッキング成功。その後の引きは強烈で、ドラグを少し緩めるとなかなか止まらない。ストロークの大きい引きが良型を予感させる。そして引きが弱くなったところで寄せにかかるが、近づいた所でまた何度もドラグを出されヒヤヒヤ。やっとの思いでギャフ入れ出来そうな所まで誘導するが、腕はパンパン、心臓はバクバク。水面が波で上下している。悪夢のバラシが頭をよぎるが、久しぶりのギャフ入れも無事に成功。1.3kg余りのアオリイカ。結局釣れたのはこの一杯だけだったが、唯一のアタリをものにして素晴らしい引きを楽しんだ満足感で一杯だった。