2016.04.23  南国春エバ事情


Report by  T-Ya


何となく気になり

 3月に行った四国南西部のメッキ調査ではその姿を見ることが出来ず、今シーズンはさすがに終了した気分になっていた。

 越冬して生き延びたメッキは春以降暖かくなるとサイズアップして外洋へ出ていくと思っているが、まだ小さい個体は浅場で釣れるのではないかという気がしている。しかし今まで確かめたことはなかった。そんなことが何となく気になっていたが、確かめるとすればアタリ年の延長である今ではないかと思い始め、急きょ日帰りで確認に行くことにした。

港町の古老

 朝早く到着した河口は少し前に降った濁りが酷く、アタリ無し。好条件で調査したいと思ってもなかなかうまくいかない。すぐに次のポイントへ移動。濁りはないが、反応もない。そこへ地元のご老人が。前回来た時に地元の人から「もう居らんぞ!」と言われてその通りに全く釣れなかったので、今日もそんなことを言われるのかと思っていたら、意外な言葉が。何とそのご老人自身が最近エバを良く釣っているという。居るか居ないかという一番知りたい話を聞けたうえに、プラグでは喰わないとか、釣れるポイント、仕掛け等を教えてもらった。古老というよりは釣り好きのお爺ちゃんという感じだが、苦境で神の言葉を聞いたように思えたので古老ということにしておく(笑)。夕方に群れが回ってくるということらしいので、お礼を述べてその場を離れた。

余裕の日中

 その後はエギングや根魚狙いでランガン。メッキは夕方に釣れるはずなので無理には狙わない。しかしエギングは不発。物凄く釣れそうなポイントばかりなのに。根魚の方はアタリが多く良型のガシラが釣れて、魚影の濃さを実感。しかし根が荒く根掛かりや潜られでメタルジグを多数ロストしてしまった。

 移動中に大きい釣具屋があったのでメタルジグの補充に。するとエギングのコーナーに懐かしいエギの姿が。最近某メーカーから復刻版が出ていたのでそれだと思ったが、良く見ると復刻版ではなく当時の製品そのものだった。その他にも廃版のエギが多数。ケースは埃をかぶってザラついているが、私には宝物のように光って見える。好みのカラーを選んでついつい購入。肝心のメタルジグは好みの製品が無く一個しか買えなかったが、エギで散在してしまった(汗)。

夕方に迎撃

 日が傾き雨が降り出す中、あの港へと急ぐ。幸い濁りは出ていない。期待してキャストするがアタリは無い。きっとまだ明るいからだろう。古老の言葉を信じてキャストを続ける。すると群れが入ってきたのか、ついにヒット。古老の教えの通りのポイントで喰ってきた。さらにそのポイントを狙うと連続でヒット。いずれも25cmほどのギンガメアジだ。しかし運悪く根掛かりを2回もやってしまって時間をロス。日没で終了となった。

 調査は大成功、4月にメッキを釣ることが出来た。古老の言葉が無ければ夕方は別のポイントへ行っていただろう。サイズはまだ特大というわけではないので、まだしばらくは同じ場所で釣れるだろう。今後も調査を続けるのか悩ましいが、おそらく答えは見えている(笑)。