2019.03.28〜29  聖地へGO!


Report by  T-Ya


妄想全開

 休みが取れたので釣りに行くことに。この冬はアジング、エギングともに低調でどうしたものかと思っていたところ、TVの釣り番組で四国北西部のアジングを取り上げていた。なかなかよく釣れていたので調べてみると、アジングの聖地と呼ぶ人もいるぐらい好ポイントがたくさんあり、良型のアジが良く釣れるらしい。関西からも40cm級の大アジ狙いで遠征する人が結構いるようだ。私自身は大アジよりも小アジの数釣りが出来たら満足。更に調べると小アジはゼンゴとも呼ばれ、大アジ狙いではゼンゴは外道扱いされるほどいくらでも釣れるらしい。

 ウ〜ンこれが本当なら面白過ぎる。ちょっと遠いが四国北西部に初めて行ってみることにした。釣れ過ぎて冷凍庫が一杯になるな〜と嫁さんに話したら、釣れてから心配したら?と言われた(笑)。確かに聖地とはいえ3月はムラがあって良くない時期らしい。ポンコツの私にも釣れるのか? しかし良くないというのは皆が狙う大アジの事であって、ゼンゴのことは誰も相手にしないのでわざわざ釣れる時期なんて触れないのでは?とか都合の良いことを考える。

やっぱり凄かった

 仕事から帰って準備して出発、まだ暗い夜明け前に到着。小さな漁港に行ってみると、ヒラスズキ狙いの人がいたのでアジは居ますかね〜と聞いたら居ないと。アちゃー残念と思いつつも、普段自分がやっているやり方で始めると一投目から15cmぐらいの小アジが釣れた。そうか居ないというのは大アジのことであって、ゼンゴは別なのだと勝手に納得。続けて狙うと今度は何度もアタりが出るが全く掛からない。多分ネンブツダイだと思って豆アジ用の極小ジグヘッドを装着すると、狙い通りヒット。ところがグィーンと引き込まれる。おっとっとという感じで抜き上げるとサイズアップした小アジ。

 色々試すとやはりこの日は小さいワームでよく釣れて、長いワームにすると空振りが多かった。ただ気難しいという感じではなくて小さいワームで連発。しっかりとアタリが出て合わせも楽しい。サイズは25cmオーバーも混じって恐る恐るの抜き上げ。パワーもスピードも申し分ない。やがて夜が明けてしばらくするとアタリが無くなった。

 ヤバいという言葉は軽い感じがして余り使わないのだが、グイグイと強く引くアジの連発にヤバいヤバいと口走ってしまうほど、この地での最初の釣りは衝撃的だった。

昼は無理

 魚影が濃いので日中もきっと釣れるだろうと漁港巡り。確かに今まで見たことが無いような見えアジの大群を何か所かで見つけたが、いずれもルアーには全く反応しない。何とか釣りたいとあれこれやってみたが、歯が立たなかった。

 仕方ないので日中の釣りはやめて今後に備えて漁港の下見に。とある見晴らしの良い駐車場に車を止めると、どこからともなくおばちゃんが現れてミカンを試食させてくれるという。美味しかったら買ってということなのだろうが、大きくて皮が固そうなタイプで時間が掛かりそうだったので、試食せずに購入することにした。喜んでもらえたようだが早口と方言で言っていることの半分ぐらいしか分からない(汗)。伊予柑の一種のようだが何という名前のミカンなのか聞き取れなかった。

 おばちゃんが去り、海を見ながら食べようと袋を開けてみると何だかあまり美味しそうに見えない。むしろ酸っぱそうに見える。まあそれでもしょうがないので食べてみると、全然酸っぱさは無くてスッキリとした程よい甘みがあり大変美味しかった。試食させようとするぐらいだからまあ美味しいのは当然か。良いお土産が出来た。

期待の夕間詰め

 夕方に大きい港で見えアジがたくさん居たので、暗くなると入れ食いになると思ったが、2匹釣れたところで反応が無くなった。日中に居た場所でそのまま夜に釣れるとは言えないようだ。しかも横風がだんだん強くなり、足場が高くて難し過ぎるので心が折れた。

 朝に良く釣れた小漁港は風裏なのでまた行ってみると、風は弱くて問題なし。釣りを始めるとすぐに反応があり、一瞬連発してその後暫くアタリなしというのを繰り返す感じ。サイズも大小入り混じってまずまず。ここで大漁だったら終了して帰ろうかと思ったが、やや物足りないので次の朝もやることにした。

残念爆風

 翌朝は風が更に強くなって、たとえ追い風でも普段なら諦めるレベル。でも同じ小漁港で魚が居ることは分かっていたのでモチベーションは保てそうだ。そこで頑張ってみることに。

 何とか3匹ほど釣ったところで前日も散歩に来ていた地元の人がまたやってきた。私が遠くから来ているせいか色々と教えてくれる。近くに知り合いのミカン山があるのでどこそこに目印の建物があってその横から入って、その辺のミカンを好きなだけ取って持って帰れと。ケースに一杯取って持って帰ればいいよ。そこなら取っても誰も何も言わないよと。

 地方に行くと色々と親切にしてくれる人がいて、この地もそれは同じ。他所から来た人を何とかおもてなししようと一生懸命考えてくれる。でも全てを受け取るのはなかなか難しい。お気持ちだけで充分としか言えない自分が少し残念だった。

 アジの方は前日よりサイズは小さめだったが、長いワームでも普通に食ってきたので釣り易かった。何とか十数匹釣って今回の釣りは終了。釣りながらバッカンに活かして海に浸けていたが、フタがちゃんと閉まっていなくて半分ぐらい脱走していた(泣)。

勘違い?

 結局、朝間詰め2回と夕間詰め1回やってトータル50匹程度。今の関西の状況と較べると十分すぎる釣果である。さすが聖地、来て良かったと思った。

 片付けをしていると別の地元の人が散歩に来て釣果を聞かれたので、大きくないけどアジが少し釣れたと言った。すると上等上等、釣れただけでも良い方だよ。最近全く釣れないんだよと。アレそうだったのか? 今回よく釣れたのは聖地だからというのは私の勘違いで、かなり運が良かったという気がしてきた。確かにムラのあるこの時期、今回触発されたTV番組でも夕間詰めに釣れてない港があったな〜。

 それでもこの時期に足場の良い小漁港で良型を含めてタップリ釣れたのは、間違いなく聖地だからだと思う。ハイシーズンであればもっと簡単に大漁に釣れるらしいので、関西で釣れる時期でも来てみる価値がありそうだ。今回良く釣れたのは一か所だけだったので、良い時期に改めて訪れて色々巡ってみたい。