2019.12.14  無念の一杯


Report by  T-Ya


アタリ年らしい

 今年のアオリイカは不調だと思っていたが、前週四国南東部へエギングに行ってそこそこ釣れたので悪くはない気配はあった。すると最近のエサ屋の情報では久々の当たり年ということらしい。ついこの前まで良くないと言っていた気がするのだが(笑)。まあそうであれば嬉しいことなので今週末も行くことにした。

 天気予報では波・風ともに穏やかで、月も出るので申し分なし。夜遅くに風が強くなるらしいが、追い風なので問題なし。良型の数釣りが出来る短いシーズン中に良い条件が揃うことは滅多にない。場所取りもあるので今回はメッキのチェックはせずに早めにイカ釣り場のサーフへ。

アタリ多発

 着いてみると幸い貸し切りだった。予報通りに波は穏やかで軽い追い風。明るいうちは肩慣らし程度にキャスト。薄暗くなり期待を込めてシャクリ続けると、イカのアタリが? でも合わせると空振り。

 着底して岩などに軽く引っ掛かりエギの動きが止まった時、潮が動いていればラインが潮を受けて竿先が引かれるように感じることがある。そのせいかと思ったが、同じようなことが三回続いて今度こそイカの引きだと思って思い切り合わせるとヒット。やっぱりイカだ〜とウキウキしながら引きを楽しんで800g級をキャッチ。

 早い時間に一杯釣れたし、あの乗らないアタリも次は何とか工夫して掛けてやるぞ〜と気合十分。滅多にない好条件で釣りが出来るなんて今日はすごくラッキーだと思っていた。この時までは。

状況一変

 イカを絞めて再開しようとすると、雲が増えて急に風が強くなってきた。しかもなぜか向かい風。あの気圧配置で向かい風は有り得ないので、一時的なもので暫くすれば止むだろうと考えていた。しかし止むどころか増々強くなるばかり。これはたまらんということでサーフ脇の山の陰で休憩。

 それにしてもこの強風、気圧の谷でも突然発生したか? それともサーフの背後に山があるせいで風が巻き込んで向かい風になっているのか? あれこれ考えるがどうしようもないので横になってウトウト。でもゴーゴーと風がうなるので寝られない。食料を口にしながら悶々と過ごす。

 2時間ほど経って東の山の上から月が顔を出してきた。風も少し弱くなった気がしたので再開することに。風が弱まった瞬間にキャストしてしゃくらずにタダ巻き。何とかボトムを感じることは出来るが、アタリは無い。そして弱くなったと思っていた風が再び強くなってきた。やがて立っていられないぐらいの暴風になってきたので泣く泣くやめることにした。

 山道を登って駐車場へ着くと。風向きは予報通りの追い風だった。やはり山の下にある釣り場は風が巻き込んでいたようだ。以前も強風の時があったがその時は釣り場も追い風だったので、はっきりとは分からないが何らかの条件の違いなのだろう。

 帰りに別のイカ釣り場をチェックすると、同じような向かい風の場所や、そよ風の場所など色々だった。しかし釣りが出来る場所はどこも人が一杯なのでそのまま帰路についた。道中、一杯釣れたただけでも良かったと何度自分に言い聞かせたことか(泣)。