前回の大きなアオリイカに満足していたら、編集長から指令が渡された。「野地さんの言い分も分かるんだけど、昼間の明るい時間帯でも釣れるって所を、ここらで見せて欲しいなぁ。読者の方からも、是非やって欲しいって要望があるんですよねぇ・・・」
まあ気分もいいし、じゃあ誌面でやりましょうか・・・ってな事で、今回は手軽なイメージで取材釣行にでかけてみた。・・・と言うよりも、ほとんど毎日のようにエギングに出かけていたから、この日を取材に決めようって出かけただけなんだけどね。
あくまでもボクにとっての手軽さは、やっぱりいつでも行ける近くの港だね。小田原の早川港も考えたんだけど、ここは立ち入り禁止区域が多くなっていて、とても紹介できる状況ではない。そんな意味から、もう少し人を受け入れられる、スペースにキャパのある江の浦港を選んでみた。
ボクは昼間狙うときでも、根際を直接狙う大型にこだわっているんだけど、今回はサイズに固執しないことにした。見えない水深のボトムを探る今までのボクのスタイルではなく、あえて岸際の藻が密集する、釣りにくい場所を選んだ。
実は最近になって人気上昇中の、日中エギングに対応すべく商品の開発を進めていたんだけど、その有効性とシチュエーションによって何が有効なのかを自分なりに考えていたんだ。その中から得た結論のひとつは、活性を高めてのせるには、縦の動き以上に横の動きが重要になるということ。
つまり、ボクの得意なというか、大好きなテクニックのトゥイッチングを利用できるっていうことなんだよね。しかも派手な方がいい。このトゥイッチでエギの腹を見せたり、横にダートさせやすい仕上がりとアクションをさせることが、こういった今回みたいな場所で有効だ。
この日は薄曇の天候だったけど、時間はまだ16時頃。この時期だから、まだお日様は上の方にある。十分に日中のエギングと言えるだろうね。それまでにも色々な場所に通い詰めて結果がでていたので、この日も気楽に構えていた。
手軽な操作を意識していたので、今回は7ftのトラウトロッドを使ってみた。最近は6.6ftのバスロッドで遊んでいたんだけど、この日は風が強かったために、飛距離が欲しくて長めにしてみた。
リールはダイワの2500番で、ラインはスパイダーワイヤーのPE5ポンドだ。先端にはH.D.カーボン船ハリスの3号を1mほどつなげた。エギはナイトスクィッド35を使ったんだけど、今回は次のシリーズでもある開発中のデイスクィッドに採用する予定の、シルバーベースにオレンジバックだ。
この港は、港内への波の影響を避けるため、港の入口に短い離岸堤がある。この堤防の外側は、かなり水深が浅く、しかも藻が密集しているんだ。例に漏れず、この場所もこの時期のアオリイカの集結場所?になっている事を付け加えておこう。
今回は大堤防の途中から、その離岸堤の沖側に沿って、エギをキャストしてみることにした。ちなみに反対側のテトラ前にもいい藻場があるけれど、ダイバーが潜るなどの関係で、そちら側での釣りは禁止されているようだ。もしこの港にくる方がいたら、安全のためにもご遠慮願いたい。
結果は、写真にもあるように、予想通りのサイズがあっさりとヒットした。ノルという表現よりも、ヒットという方が似合っている。釣り方も掛かり方も、そんなイメージを持ってしまう。
キャスト、トゥイッチ、左右への叩き、軽くトゥイッチさせながらフォール、そして激しく叩いて抱えたところを釣る。一度目の前で釣ってみれば、見にくい水中の中でもイメージしやすい。確実にいる場所を狙うわけだから、ジギングよりもトップゲームの雰囲気に似てるなぁ!
|