●アイルメタル 18g●
基本設計思想を知ろう!

 地元のサーフでの回遊魚を狙いに行ってみた。ターゲットはワカシ。ご存じ出世魚、ブリのお子様だ。彼らはイナダ級のサイズまでは、ルアーに対する反応がすこぶる良い。ただ、ジャレついてくるほどの好奇心から、確実なフッキングをさせるには、ルアーのセレクトが重要なのだ。
 ボク自身、メタルジグで回遊魚を狙う時、そして他のターゲットでもそうだが、食わせの間を与える時のジグの姿勢に着目している。つまり、そのほとんどが横に向かって泳いでいる魚にとって、特殊なケースを除けばルアーは水平の方がフッキングは良いとの判断なのだ。それを基本思想として捕らえ、ボクはアイルメタルの開発に携わった。

 基本セッティングは28gで行ない、そこからバリエーションを広げて、ウエイトごとに用途を考慮した異なる性格を持たせた。その事によって、単なるウエイトの異なるバリエーションではなく、それぞれが別のルアーとして成り立つように仕上がっているのだ。この18gは、よりスイミングに重点をおいて、28gはスイミングの機能+フォール姿勢を有効に使えるようにした。これは、28gの方が、18g以上にフォール+ライトジギングにも使われることを想定しての事だ。そういった面で、18gはサーフなどでの回遊魚狙いのキャスト&リトリーブを強く意識している。

小刻みなアクションとストレスの少なさ

 この日もナブラを狙って釣っていたのだが、その効果が現れたのはむしろナブラが消えてからだ。周りでヒットが途絶えている中で、わずかにフォールさせてからの連続的なシェイキングに、ワカシは翻弄されてきた。ワカシくらいのサイズだと、とにかく小刻みな動きを与えた方がヒット率は高くなってくる。もちろん、ラインに弛みが生じた時にテーリングするようでは使い物にならない。それだけスイミング&フォールでの姿勢にこだわっているのだ。わずかなチャンスをモノにするためには、使っている最中にストレスを感じてはダメなのである。引き抵抗が極端に少ないのも、ボクたちの疲れによるストレス低減へと役立っている。
 この日もサーフトローリングのアングラーが帰ってから、アイルメタルを存分にキャストして、ワカシを手中にする事ができたのだった。これから秋になるにつれて、ワカシのサイズも大きくなってくる。徐々に数が減ってサイズが大きくなってくると、ルアーへの反応も渋くなってくるはずだ。その時には、アイルメタル28gの出番になるだろう!


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