●●●これがボクのカワハギへの道ぃ〜(^O^)♪●●●

★2003/10/19 安良里港・ふじなみ丸(賀茂村カワハギ釣り大会)

10/19(日)晴 静岡県安良里港ふじなみ丸
 小潮 7:00〜12:00 安良里沖。
  潮動かず苦戦!
 カワハギ 14〜25cm 15枚(検量15cm以上は13枚)

「カワハギ釣り大会だ!」

 今日はいよいよカワハギ大会の当日。夜中に起きて、早朝の受付に間に合うよう自宅を出た。前日までは天候不順で、雨は降ったりやんだりしていた。しかし外に出てみると、かなり肌寒いものの星がまたたいていた。気になったのは風で、ちょっと強いかな・・・って感じだ。荷物を車へと積み込んで、娘と2人で西伊豆の安良里港を目指した。

 自宅から箱根を越えて三島へ抜けて、そこから修善寺方面へ南下。伊豆中央道を使って、西伊豆の土肥へと山越えで抜けるルートだ。途中の箱根では、山頂付近での外気温が6度にまで下がっていた。とても秋の気温ではなく、風の吹き抜ける海上での寒さが予測できた。富士山も雪化粧していて、冷たい風にならないことを祈っていた。幸いにも冷たい風にはならずに済んだうえ、日が昇ってからは暑いくらいの釣り日和に大満足!

 少し早めに駐車場へ到着して、ちょっとばかりリクライニングで休憩。するとすぐに同行のK−チャンさんも到着した。彼は昨晩からこちらに移動して、宿泊していたらしい。しばらくすると駐車場へ続々と参加者の車が入ってきた。中にはツアーのバス状態の団体もあり、賀茂村カワハギ釣り大会の人気を物語っている。毎回参加の常連さんが、ずいぶんいるというのもうなづける。今回の参加者は89人、そして優勝者にはイセエビ1キロまであるらしい。大会結果は神のみぞ知るところだけど、できることならイセエビのお土産はもらえれば嬉しい。きっと参加者の皆さんが、そう思ってこの日を待ちわびたことだろう。

 駐車場から集合場所まではちょっとばかり遠い。だけど重い荷物を担いで、そこまで歩いていくしかない。これはできれば何とかしてもらえると楽だったけどねぇ。ようやく到着すると、そこには既にたくさんのアングラーが終結していた。まだ受付開始の時間前だったけど、既に受付は開始されていた。参加者が待ちきれなかったのだろうか。ちょっとばかりピリピリしたムードを感じたのは、ボクたちだけじゃなかったはず。大会では入賞を目指すツワモノが、「我こそが!」というオーラを発していた(^^;

 89人の参加者は、8隻の船に抽選で既に分けられていて、受付でその船を確認した。今回は娘との参加だったので、主催者のご好意で娘とボクとは同船できるようにしていただいていた。今回乗船してお世話になったのは、安良里港のふじなみ丸さんだ。初めてなんだけど、船長さんは感じのいい方だった。偶然にも同行のK−チャンさんも同じ船。

「クジ運悪いなぁ・・・」

 しかしここから先が問題だった。船での席も抽選・・・というか番号札をランダムに配られただけなのだけど、その席でとんでもないハズレくじをいただいてしまったんだ。船の大きさとしては、ミヨシに6人、そして両トモに2人が限度。幅の狭い船だから、いわゆる胴の間には体をこすりながら通れる程度のスペースしかない。当然のことながら、他の場所と違って座る場所がない。しかもかなり狭いので、荷物も横並びに置いたら動くことすらできない。だから竿を置けないしエサ置き場も遠くなる。釣りの環境としては最悪といっていい。しかもこれだけの人数が乗船していての胴の間は、アタリ自体のチャンスもかなり難しくなる。移動直後の1投目にすべてをかけるしかないことは明白。ちなみに船の写真もアップしてあるから、右舷胴の間のスペースをご覧下さい。驚きますよ(^^;

 まあこれも運と諦めて、その狭い隙間へと体を潜り込ませた(不自然な体制だったので、翌日は体のあちこちが痛かった!)。タックルセットするのも時間がかかり、それでも何とか出船までには、ひと通りの準備を済ませることができた。このあたりは、次回からは主催者にも考えていただければなと思った。以前よりは減らしたらしいんだけど、この状況では無茶があるよね。自分たちだけ座れないなんて、ちょっと考えられない。

 さ〜て、ふじなみ丸は参加者を乗せて、およそ10分ほどの田子島周辺を目指した。逆方向へと船を進める姿も見えたけど、ほとんどがこっちの方向へ向けた。まったく初めての場所だから、海底の状況から水深など、予測どころか状況が掴めない。それでもどんなドラマが待ち受けているのか、どれだけこの1年の成果が出せるのかが、ボクの心をワクワクさせてくれていた。きっと娘も同じ気持ちだっただろう

「出だしは好調だったけど・・・」

 今回は、娘のロッドがカワハギ専用のものになった。ボクと同じマイルストーン製で、娘の体に合わせて短めの設定だ。しかもスピニングリールに慣れているからと、スピニング仕様(ベイトでも使える程度のガイド設定)で作っていただいた。リールには、ボクがライトジギングで使っていた、トーナメントの1500番をセットしてあげた。ラインも使い慣れている、スパイダーワイヤーの5ポンドだ。リーダーは使わず、より感度を重視した仕掛け直結で準備してある。

 そして更に、今回はまるせ丸じゃないので、エサのアサリを準備してみた。小粒のアサリをお店で探してきて、それを剥いて準備してきたんだ。たしかに冷凍に比べると、身持ちはしっかりしている。エサの差が釣果に影響するってのは、これを見れば分かるような気がする。割高で手間がかかるけど、これからは自分で準備しようかなと思っているんだよねぇ〜。それほど時間はかからないんだけど、最終的にはアサリの入手事情で決まっちゃうんだけどねぇ〜。

 船はポイントへ到着して、すぐに船長から投入の合図。真っ先に沈めたと思ったら、他のアングラーはこの船に慣れているのか、合図の前に投入している。ボクも一気に沈めようと、竿先を下に向けてやった。着低して弛みを取り除く程度に軽く叩く。そしてラインを軽く張ると、早速アタリが出た。そのままロッドを頭上まで持ち上げながらフッキングだ。早々にアワセが決まって、まずは船中第1号のカワハギをキャッチ。周囲はいまいちで、すぐに移動だ。このすばやい切替の良さが、この船長の特徴のようだ。


「何てこったい!」

 そして他の船も集まっているエリアへと到着して、そこですぐに投入の合図。ほどなくして、ボクは2枚目もキャッチした。ところが横に目をやると、娘のロッドにカワハギが掛かっているようなのだが、リールが巻けないとぼやいている。そんな大きなカワハギのはずがなく、リールのハンドル自体がトラブルで回せなくなっていたのだった。ここでトラブル解析を始めてみたけど、内部のギヤかシャフト部分に何らかの原因で抵抗が増えてしまったと考えられる。とりあえずスプールだけは手で回せたので、35mほどを一生懸命時間をかけて巻き取った。カワハギは外れることなく、何とか無事にキャッチすることができた。

 さ〜て、困った。まさかこんなことになるとは。高切れを予測して予備のPEラインは持ってきていたけれど、リールのスペアなんて持ってきてない。すぐさま船長に相談すると、大きい胴付リールならあるという。とりあえず見せてもらうと、ワラサでも狙うような大きなものだった。当然リールシートに取り付ける脚の部分も大きくて、今回準備してきたロッドには収まりそうにない。しかも重い。しかし他も探してもらったら、もうちょっと小ぶりの胴付リールが出てきた。それでもかなり大きかったんだけどね。しかもリールに巻かれていたのは、PE4号ほどの太いヤツ(^^;

 しかたないのでそれをお借りして、急いでタックルセットのやり直し。ひと通りを終えて投入できる頃には、既に30分は経過してしまっただろうか。その間も船は何度も移動を繰り返して、周囲ではコンスタントに釣果を伸ばしている。この時点でボクも娘も、正直言って今日のイセエビは諦めていた。なんか気が抜けちゃったんだよねぇ。それでも時折気をかけていただいている船長と話を弾ませながら、ボクと娘はポツポツとカワハギを釣り始めた。娘は初めての胴付リールでとまどい、かなりギクシャクしている。しかも右ハンドルには慣れてないんだよね。せっかく掛けたカワハギも、これでロッドがぶれてしまい、片っ端からバラシまくり。ようやく慣れた頃には(それでも見てるとかなりおかしい!)、時間はかなり経過してしまっていた。

「移動直後に勝負をかける!」

 ここらで他の人の様子を気にかけてみると、左舷とミヨシにアタリが集中している。たしかに潮の流れとかを考えると、こうなることはある程度予測していたけどね。それでもやるしかないので、娘にも忍耐の釣りを話し続けながら、自分にもそう言い聞かせていた。集中が途切れてしまったら、とてもじゃないけど出会い頭に近いような状況では釣果が出せないからだ。とにかく「移動直後の投入で人より先に!」を意識してみた。それでアタリが出なければ、その流しでは結果が出せなかった。

 ボクはそれでも途中からそのパターンがツボにはまって、最終的には検量対象のサイズが13枚まで追い上げることができた。同じく娘は6枚。結果だけを見ると、総合的に判断して必ずしも悪くない。表彰の時に覗いてみると、数だけなら優勝者が20枚、次が17枚。つまり数から言えば3位の釣果なんだよね。しかもその全てが、ボクたちの乗ったふじなみ丸から出ている。これはこまめに移動を繰り返してくれた、船長の苦労が現れていると思う。感謝、感謝である。結果だけ見れば、ハデハデ仕掛けのカワハギを集める物体は、あんまり必要だという印象を受けなかった。はっきり感じたのは、誘っている最中に勝手にかかってくるような釣り方なら何でも良くて、アタリを自分から出してそれからアワセに移る楽しさをとるならやっぱりあると邪魔かな。誘い上げでアタリが出て、そのままアワセるんだったら、どんなロッドでも大差ないように思えたほど。トーナメントの釣果だけならともかく、ボクのスタイルにはやっぱり今までのシステムが楽しめると感じられた。

 残念なことに今回の大会は船の差を埋めるため、横取り方式で表彰となっている。つまり8隻それぞれのトップで1位から8位までが決まり、各船の2位がそれに続く。釣果で判断すると、今回3位で表彰された方より、ボクの釣果の方が多かったんだよね。途中で早々に予想外のトラブルに泣かされながらも、最後まで諦めずに頑張った結果だと思う。イセエビに手が届かなかったのは残念だったけど、この1年間で試してきたことがどの程度だったのか、およその様子が分かったことは大きな収穫だった。来年は、全てにおいて万全の体制で、本来のトーナメント的な性格を意識して、再び娘とチャレンジしてみようと思う。皆さんも、ルアーアングラーだからって気後れしないで、どんどん「カワハギへの道」を目指してみてもらいたいな!(^^)


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