●1999/04 田子の浦のメッキ●

 皆さん、元気にライトターゲットを追いかけていますか。久しぶりにカラーページでの連載を再開する事になりました。
ライトタックル好きの皆さん、これからは各地を釣り歩き、たくさんの楽しいライトタックルルアーフィッシングを紹介していきます。
記念すべき1回目は、広い広い静岡県を代表する港である、田子の浦港ですよ。そこで、ボクの大好きなターゲットであるメッキを、シーズン終了前に楽しんで来ました。

今回のフィールドは、ボクたちが運営するインターネットホームページAFISのBBS常連でもある、ハンドルネームULさんからの情報で取材させていただきました。
彼の所属するTeam Fit(フィッシング・イン・田子の浦)からのメッキが活発に釣れ盛っているとの情報をいただいての釣行です。

詳しくはポイント図を見ていただけると分かりますが、川の流れ出し周辺で、毎日のように良型のメッキが爆釣との情報でした。日によっては3桁の釣果まであるほどです。
工場からの温排水が混ざっているのか、この周辺だけにメッキの大きな群れが回っているのです。しかもメッキのサイズは大きいものばかりで、30cm級の大型化したメッキまで釣れているのです。

今回の取材は年が明けてからでしたが、心配なのは冬休みで工場の温排水が止まっていることです。メッキの活性が下がって無ければとか、メッキがいてくれると良いなぁと言う不安を抱えての釣行でした。
ところが蓋を開けてみると、予想に反して良い結果が出てくれたのでひと安心です。終わってみれば、みんなでワイワイ大騒ぎして、本当に楽しめた冬の午後でした。

さて、当日は午後の1時に現地集合だったのですが、ボクとAFISのマッチョは早めに出発し、11時頃には田子の浦港に到着しました。
まずは写真撮りのために、周辺をチェックしながら歩いてみました。ちょうどカーフェリー乗り場の周辺が今回のポイントです。
ULさんからおよその状況は聞いていたのですが、マッチョとポイントを見て回った限りでは、カーフェリー乗り場横の川の流れ出しが最高のポイントに見えました。
特に、その流れ出しの落ち込み部分は、ヨダレが出そうなほどのいい雰囲気でした。

念のためULさんに電話でポイントの確認をしてみると、説明された場所はナントボクたちの目の前でした。ちょうど地元の子供が釣りをしていたので、聞いてみるとやはりメッキ狙いだったのです。
確信して早速マッチョと2人で釣り始めると、早速ボクにヒット。しかし、ほとんどファイトをせず、何だかゴミでも引っかけちゃったのかな?と考えてしまうほどです。

しばらくするとマッチョにもヒットして、やはり引きの弱さにはマッチョも驚いていました。この時2人に釣れたメッキは、何故かかなり小型の18cm級で、予想に反するサイズでした。
午後になり皆さんが集まり始め、軽く挨拶を済ませてからみんなでルアーをキャストし始めました。ところが、しばらくの間は全く反応無しです。対岸ではそれなりに釣れていたのですが、情報によると、午後2時から3時頃になれば釣れ始めるとの事でした。

その間は数人が1OZのメタルジグを遠投して、数尾の良型メッキをキャッチしました。しかもリフト&フォールに反応して、リトリーブへは渋かったようです。
しばらくすると、再び流れ出しで歓声が上がり始めました。どうやら規則正しくいつもの時間になって群れが回り始めたようです。

それからは冒頭の写真のように岸壁へ十数人がズラ?ッと並び、爆釣が始まったのです。ここからがこの日の本当に楽しい時間の始まりで、みんなが夢中になってキャストを始めたのは言うまでもありません。
爆釣といっても、ここ数日の釣れ具合に比べると、これでもまだまだと言うのですから、凄いときはイヤになるほど釣れたのでしょうね。

この日のヒットパターンは、基本的には2通りでした。ひとつはボトムまでジグを沈めて、バーチカルシェイキングで引きずり出す方法、もうひとつは、ちょっと遠投して流れ出しの中にいるメッキを、ダイレクトにジグのリフト&フォールでバイトさせる方法です。
いずれも、あまり早い動きや派手な動きは好まれてませんでした。丁寧に確実な操作で、しっかりとフッキングさせるといったところでしょうか。

とにかくメッキは数尾の群れで動いていたので、誰かがヒットさせるとそこにみんながワッと集まっていくんです。決して釣れたメッキを見に寄って行くのではないんです。
寄せてきたメッキにくっついてきてるメッキのおこぼれをいただこうと、一斉にみんなが移動する様は、周辺で見ていた人の目には異様に映ったことでしょうね。
メッキのサイズもどんどん大きくなっているようで、改めて田子の浦港のメッキの大きさに驚かされました。もちろん、マッチョと最初に釣ったメッキとは比べものにならないほど、午後になってから釣れたメッキは元気そのものでした。

とにかくこんな調子で釣れ続き、FiTの皆さんと共に楽しむことが出来ました。インターネットを通じて新たな仲間が増え、ボクたちの嬉しい記念をまたひとつ増やすことが出来ました。
ここでのメッキ爆釣は、4〜5年前にもあったそうです。つまり、今シーズンは、久しぶりの当たり年だったわけですね。


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