1996.06.25号
 
メバルは堤防などから比較的簡単に釣れるんです


 このところボートからのルアーばかり紹介していたから、ショアからのライトタックルが忘れられがちになってないかな。今回は久し振りにショアからのソルトウォーターライトタックルルアーマンのためのターゲットを紹介してみようと思う。

 今回のターゲットはメバルだ。こんな時期にメバル?と思う人もいるのではないだろうか。そりゃそうだよね。だってメバルって言ったら春告魚って書くくらいだから春先に狙うターゲットだと思うのも無理ないよネ。
 ところがこの時期には意外や意外、メバルは手軽な堤防などから比較的簡単に釣れるんです。比較的…簡単に…ここが実は曲者なんです。決して難しくはないと思うんだけど、確実に釣ろうと思ったらなかなか思ったように釣れない。でも、こんなところがルアーで狙うメバル釣りの魅力なんじゃあないだろうかと感じている。

 さて、いつもならこの辺りでターゲットのお勧めポイント等を紹介するのだが、残念ながら今回は具体的なポイント紹介は控えさせてもらうことにしたい。
 このメバルというヤツは釣れる場所がほとんど決まっていることが多く、結構いろんなフィールドが存在している。しかも、各地に地元のアングラー達が夜のお楽しみのように通っているポイントも多いので、簡単に紹介したら叱られるかもしれないから…。

 てな訳で、皆さんポイントは自分で探してみて下さい。まあ、そうは言っても少しくらいは大ざっぱに…ちょっとだけ紹介すると、東京湾のいろんな所、三浦半島の葉山周辺、真鶴半島の港、沼津周辺の港…この程度言っておけばいいかな。アナタのルアーマンとしての知識でメバルの生態を考え、具体的なポイントを探し歩くのもたまにはいいんじゃないでしょうかね。
 ちなみに茨城方面まで足をのばせば、いわゆる入れ喰いポイントはたっぷりあるという事実も紹介しておこう。本誌のエリアは神奈川・静岡なので、皆さんがいっぱいホットラインを買ってくれてエリア拡大が出来たあかつきには、もっと多くのポイントやターゲット紹介が出来るようになるでしょう。たくさんの情報が欲しい方は友達にもジャンジャンこのフィッシング・ホットラインを紹介してちょうだいネ!
 と、まあ宣伝はこれくらいにして、メバルくんについて簡単に説明してみよう。

 メバルは皆さんご存じの通り海の静かなナギの日に活発な捕食活動をしている。堤防を中心に、その継ぎ目やテトラポットの周辺などに集まっていることが多い。もちろんこれはナイトゲームで堤防から釣ることを考えた場合のポイント選定と思ってもらえばいいだろう。潮の動きがいい場所には捕食活動の活発なヤツが多く、ルアーで釣るには絶好のターゲットとなるのだ。

 さて、メバルは根周りに居着くので一応は根魚の部類に属するようだが、実際には沖の根周りでも堤防やテトラのヘチでもボトムに張り付いてエサを待つことは少ない。ルアーに反応するような時には中層から上層に居ることが多いんだ。
 しかも、こんな状況の時にはトップにまで反応してマイクロポッパーで釣れることも多い。ルアーをピックアップする時に水面までメバルが飛び出してヒットすることもあるくらいなんだヨ。
 同じ根魚のカサゴは上から落ちてくるエサに反応するけど、メバルは上に向かって逃げるエサを追いかける習性がある。ボケ〜ッと上を向いてジッとしているメバルを見たことのある人も居るんじゃない?
 こんな事を頭に入れた上でライトタックルを片手にポイントを探してみてほしい。マイポイントを見つけて爆釣した時の気分はスカッとした最高の気分を味わえること請け合いだよ。ナイトゲームなのに、まるで青空の下で釣りをしているような…そんな気持ちにさせてくれる手軽なターゲットに感謝したくなると思う。

 さあ、フィールドに出よう。メバルはアナタに会いたくないかも知れないけど、アナタは絶対にメバルたちに会いたいはずだ。簡単にメバルをヒットさせるための標準的なタックルを紹介しておこう。
 堤防は足場の高さによってロッドの長さを決める必要があるけど、基本的には柔らかめで喰い込みティップのトラウトロッドが必然的にヒット率を高くしやすい。リールに巻くラインは4ポンドと細めがいい。
 ルアーは3〜5cmのマイクロミノーが一般的だが、最近はソフトルアーが主流になりつつある。初めてのポイントでは2インチのホワイトやチャートリュースカラーのクラッピーをパイロットに使えばいいだろう。コンセントレーションを高め、釣れると信じてのスローリトリーブが最高のテクニックだヨ。