1996.10.10号
 
いまオフショア五目が面白いよ!


 秋本番、そういった気持ちにさせてくれる季節になってきたね。海の魚も夏の魚たちと一緒に秋の味覚とも言えるターゲットたちがビシバシとヒットするようになってきた。
 さて、このドキドキワクワクする季節にルアーをキャストしないなんて人はいないだろうね。バリバリのルアーマンだったら、この最高の季節を思う存分満喫していることだろうね。ショア、オフショアを問わず、これほどボクたちを魅了する時なんだから。

 ところで、みんなはこの素晴らしい季節に何をターゲットにしているのかな。ボクはどちらかと言うとターゲットの多いこの季節は特に何を狙うのかを決め付けないことが多いんだ。
 例えばショアからだったらメッキ五目なんてのも秋ならではの釣り方だよね。でも、今回ボクがお薦めしたいのはオフショア五目なんだ。船で五目釣りなんて言ったらなんだかエサ釣りの紹介をしているみたいだけど、特にターゲットを定めなければ何種類かの魚たちと一日をおもいっきりエンジョイする事が出来るんだよ。
 ちなみに今ならシイラはもちろん、イナダやサバ、ソーダガツオ、カマスといった、食べても美味しいターゲットがボクたちを興奮させてくれるんだよ。

 ところでボクのこのページではライトタックルというタイトルになっているけど、比較的小型のターゲットをバスタックルで釣るのも最近はツウだよね。
 本来でっかい魚をライトなタックルで釣り上げようとするのは決してライトタックル的な釣り方ではないと思う。小さめの魚のファイトを十分に楽しむための手段として、ターゲットに対して適したタックルで挑むということがライトタックルの神髄だとボクは信じている。
 今回もたまたま何をテーマにしようか悩んでいたところ、T編集長から久し振りに沖に出て何か釣ろうよ…とのお誘い。最近は初島や真鶴周辺でワラサも出ているらしく、イナダ(ワカシの親分さんくらいのヤツ)も活発に釣れている。もちろんルアーでもバッチリとヒットしているんだ。
 こんな情報を元に取り敢えず竹風で出船することになった。この日はノンビリと午後2時頃からの出船だ。どうも最近仕事の釣りが多くて釣り疲れぎみで(こんな事言ってたら時間が全く取れなくて釣りに行かれない人から叱られそうだネ)、早朝からの釣りはちと辛いヨ。

 ちょっと余談だけど、リールのハンドルを回し過ぎでボクの手から潰れたマメが直る間が無いくらいなんだ。人さし指と中指との間でハンドルを軽く支えてハイスピードでリーリングするから、タコだかマメだか分からないくらいになっている。
 最もボクの場合はこれが出来るのは夏に限るんだけどね。最近はベイトタックルのハイスピードショートジャークがかなり宣伝されていて、何やら新しい釣り方のように言われているけど、実際にはこれってかなりのルアーマンが既にやっていた釣り方なんだ。

 まあ、ほとんどの人がスピニングリールでやっていたけどね。今回はこの辺りを考えてベイトタックルをあえて準備しなくても十分に対応出来るんだぞっ…という事を知っておいてもらいたい。
 あるメーカーのデータによると、ダイワで言う2500番サイズのスピニングリールが一番売れているとの情報がある。スピニングのバスタックルならちょっと硬めのロッドを選べばこのハイスピードショートジャークがいとも簡単に出来るんだよ。ベイトでなきゃやっちゃあいけないなんて誰も決めてないからね。まずはやってごらんよ。
 タックルはボクが最近好んで使っているモノをイラストで紹介しておくから、興味のある人は参考にしてみてネ。

 この原稿を書いている今日もスピニングバスタックルで頑張ってきたんだヨ。しかも手漕ぎボートで釣りになるポイントだ。岸からたいして離れてないから、手軽なオフショアゲームを手漕ぎボートで楽しみに行ってみたらどうかな。
 この日もシイラ、イナダ、サバ、ソーダたちがたっぷりと楽しませてくれた。極端に大きなヤツにお目にかかる事はマレだけど、家庭の食卓を賑わせて、ルアーマンとしての気持ちを満足させるのには十分なはず。
 さあさあお客さん、今ならソルトルアーの入門にも最適ですゼ。遊漁船が狙わないような岸近くにも凄いポイントがたくさんあるんだヨ。カートップボートを持っている人ならそのエリアもかなり広がるはず。もちろんマリーナに置いてあるようなプレジャーボートなら最高だ。
 キミが行く頃には、ひょっとしたらカツオやメジまでが射程距離かもしれないヨ!