1996.11.10号 今年はメッキの物凄いアタリ年みたい
みんな〜、秋だよ〜、メッキのシーズンに突入したよ〜。…てな訳で、今回紹介するターゲットはみんなも良く知っているメッキを選んでみたヨ。 実は、9月の中旬からボクのホームグランドである西伊豆にメッキの様子をちょくちょく見に行ってたんだ。例年なら8月の末あたりから小型ながらも数多くのメッキに出会えたんだけど、今シーズンはなかなかそんなチャンスに巡り合えなかった。 一般には初冬のターゲットとされているけど、実は本来メッキは夏の魚のはず。昨年チャレンジしてみた九州長崎のメッキも夏の間から秋にかけてのターゲットだった。だって知らない人には信じられないかもしれないけど、長崎のメッキはサーフに短パンで立ち込んで、サーフのブレイクラインを狙っていたりするんだよ。御想像のとおり完全な夏の格好だよね。 ボクたちが関東でサーフからワカシやカンパチを釣っている時期に、九州では同じようにサーフを含めた堤防なんかでメッキを釣っているんだ。関東に住むボクたちにしてみれば考えられない光景だね。 ついでに紹介しておくと、ボクが長崎へメッキを釣りに行った時はミノーに全然反応してくれなかったんだ。ポッパーやトゥイッチャーだけがメッキに有効なルアーだった。最もその時お世話になったメーカーさんの話だと、こんな事は滅多にないんですが…という事だったんだけど…。 まあ、ようするに関東では秋口から釣れ始め、完全に寒くなると死んでしまうと思われている。しかし、いくら潮に乗って流されてくるとはいえ、十分に育ったサイズが関東にいてもおかしくないと言うのがボクの持論なんだ。そんな事もあるので、ボクは毎年8月の末頃から西伊豆メッキロード通いを続けているんだ。 まあ、昨年も結局メッキに関してはあまりいい思いをした人はいないと思う。ボクは贅沢にも九州まで行ってメッキを釣ってこれるチャンスが有ったけど、普通のルアーマンにそんな事は出来ないよね。 しかし、今シーズンは違った。今年もダメで、このままズ〜ッとメッキの大群は関東に来ないのかなぁ…なんて仲間と話していた矢先の出来事だ。久し振りにデッカイ大型台風が関東の近くまでせまって来て、各地に被害を及ぼしていった。実はこれがメッキ大好きルアーマンにとって幸運をもたらしてくれたんだ。 前にも書いたように、メッキは死滅回遊魚とも呼ばれる魚で、南の海から黒潮に乗って流されてくる。そして、水温が低下する冬になると低水温に絶えることができずに死滅してしまう。すなわち、今回の台風はメッキの幼魚たちを南の海から関東に連れてこれるだけのパワーを秘めていたという事なんだ。 もうカンのいい皆さんは分かったよね。そうなんだ、今年はメッキの物凄いアタリ年みたいなんだよ。9月の末に再チャレンジした西伊豆で、至る所でメッキの大群を確認できたんだ。しかも、既に手のひら級のアベレージサイズに育っていたんだ。これはもう行くっきゃないよね! それでは、ホットラインの読者に今シーズンのメッキ情報を提供致しましょう。 まず、一番人気は戸田港の中にある御浜崎だ。ここは岬の内側が綺麗なサーフになっていて波の無い静かな場所だ。まるで湖畔にたたずんで釣っているような錯覚に陥ってしまうような雰囲気がある。 ポイントはこのサーフに突き出している小さな堤防の周辺と、サーフから見えるブレイクライン周辺だ。特にサーフのブレイクラインはお薦めポイントだヨ。サーフのエリアが非常に狭いため、湾内に入り込んで来たメッキたちの回遊インターバルが短いんだ。 だからメッキに出会えるチャンスもヒットする回数もかなり多いんだよ。関東ではメッキをサーフから狙っているルアーマンはまだ少ない。ボクも長崎のサーフで試してみるまではやる気は無かったけど、実際に関東でやってみたら何ケ所かでいい結果が出た。 その中で一番良かったのが、この戸田港の御浜崎ということなんだ。参考のために他の場所もいくつか教えちゃおう。 まずは同じ西伊豆では松崎海岸、隣の仁科・大浜海岸、南伊豆に行って青野川左岸の弓ヶ浜、東伊豆の河津川左岸などに実績が高いんだよ。釣り易さと確率の高さからいったら西伊豆が一番だろうね。だって駐車場の心配もないし、ダメでもすぐ近くにいいポイントがたくさんあるからネ。 そうそう、最後に今シーズンのヒット率が高いアクションを教えちゃおう。その名もチョコマカトゥイッチングだ。その名の通りミノーで水面付近をロッドティップを震わせながらチョコチョコ誘う釣り方だよ。