1997.6月号
 
まちこがれた春本番! オフショアのカサゴ季節だ!


 春本番です。この季節を待ちに待ったルアーマンがきっと多いのではないかな。今回紹介するのは福浦港のまるせ丸が狙っているカサゴがターゲットだ。
 今までカサゴをルアーで狙おうとすると、ほとんどがメタルジグを使ってのボトムバンピングが主流だったと思う。ところが、まるせ丸は大胆にも超浅場に船を突っ込んで、手軽にカサゴをホイホイ釣らせてくれる。
 極端な事を言えば、水深が2mくらいの場所だって平気で行ってしまうから、足元を狙うのならば見釣りが出来てしまうんだ。ちょっと大きめの岩の上に船をとめたら釣ったも同然。ジグヘッドリグで岩影を直撃すると簡単にヒットさせることが出来る。

 まだシーズンはこれからなのだが、今回本格的なシーズンインの前に試してみようと言うことで、まるせ丸の船長と一緒に試してみることにした。
 ところが、この日は先日来からの冷え込みで水温が下がっている。しかも、この日は朝から急に日が照り込んだ影響なのか、突然の赤潮で海は真っ赤っかに染まっている。
 ボクが自宅を出発して海岸線を走り始めた頃、小田原付近の海は徐々にその傾向が現れていたんだ。その時間が12時頃だったと記憶している。そして船を出船させたのが午後の1時過ぎだった。
 この頃には既に港を出たところから赤潮で赤かった。ホントにこんな海の色しててカサゴが釣れるのかと思ってしまうほどだ。海面付近を見ると、何やらプランクトンだか潮ッカスだか分からないようなモノがたくさん浮かんでいるのが見えた。

 まずは港前というか、港の出入り口でちょっと試してみた。ここで早速ボクにアタリがきた。20cmほどのここでは小型の部類に属するサイズだ。時折ベラだかメバルだか判断つきかねるアタリを合わせてみるがのってこない。だんだん興奮してくる。
 その後すぐに千春船長がなかなかのサイズをキャッチした。しかし、アタリが減ってきたのと、ベラのアタリでワームがすぐにボロボロになってしまうため移動だ。

 今度は港の堤防裏で、すぐとなりではダイバーが団体で潜っている。ダイバーを横目で見ながら、岸よりで波間に見えかくれする大きな岩の周りを攻めることにした。
 ここではかなりのアタリをとることが出来た。カサゴのサイズもまずまずだ。岩の周りだけが3mほどで、カケアガリの下はすぐに7mくらいになっている。どうやらカサゴはそのキワへタイトに付いているようだ。
 千春船長の話によると岩の沖に道のようなチャンネルが出来ていて、そこだけが根掛かりが少なくカサゴのアタリも多いと言う。
 確かに試してみるとそのようなボトムの形状をしているようだ。アタリも多く、そこそこに楽しめる。岸から狙うのに比べても根掛かりはかなり少なく、初心者にも釣りやすいのではないだろうか。

 ここでの最高級のテクニックはかなり難しい。大きな岩が海中に点在しているが、この岩の向こう側へキャストする。そしてウンが良ければボトム着底とほぼ同時にアタリが来てくれる。
 しかし、向こう側でかけても岩の上をラインやカサゴがこすれてくる間に外れやすいのが欠点だ。
 ここに限らずこういったポイントでは、大きな岩の真上に乗せてやるのが正解だ。そしてゆっくりズルズル岩の上を引いてきて、そのまま岩のキワをギリギリに沈んでいくようタイトに落とし込む。
 この時カーブフォールをさせながらもラインを送り込んでやる。そうすればフォール時のアタリも確実に感じとって、無理なく食い込ませてからフッキングに持ち込むことが出来るはずだ。
 注意したいのは、アタリが出たからと言って、すぐにアワセを入れないことだ。即アワセをするとすっぽぬけが多く、思ったようなヒットを得られない。

 カサゴはいくら口が大きいとはいえ、ひと口で一気にエサを飲み込むようなことはしないのだ。魚影が薄くなってくるとそれほどのエサとり競争がなくなるため、のんびり捕食する事が多い。
 従って、完全にくわえ込むまでの時間的余裕をカサゴに与えてやる必要が生じる。アタリがあったら軽くテンションをかけながら送り込んでやるのが正解だ。ロッドを絞り込まれてからだって決して遅くはない。
 例年4月の中旬から水深数mの浅場で釣れ始め、多い日には半日で30尾を越えることもある。水深15mくらいでも気にしなく釣りが出来るのなら、だいたい8月くらいまでは釣れるので、朝の涼しい時間帯にカサゴを2時間くらいやって、そのあとに沖へ船を向けてシイラを楽しむのもいいかもしれない。