● 2006/03 ベイエリアのちびメバル ●

 寒い日が続き始めて、ようやく初冬のメバル釣りを楽しみたい気分になってきた。本格的に良型を狙うトップシーズンにはちょっと早いようなので、今回はベイエリアの釣り公園になっている場所で楽しんでみることにした。

 暗くなってからの短時間を、行楽帰りに遊んでみる程度で状況チェックだ。車を横浜方面へと走らせて、まずは午後のひとときを家族でのんびりと過ごしてみた。思いのほか時間が過ぎるのは早く、気が付くとあたりは既に暗くなっていた。

 携帯を取り出して時間を確認すると、既に19時を回っていた。そろそろ満潮の時間なので、そこの潮止まりからの下げを狙うつもりでいた。慌てて車へ戻り、近くのコンビニへ立ち寄って空腹を少しだけ満たすことにした。

 向かったのは近くにある海釣り施設だ。ここは無料解放しているのだが、施設を管理している所有者が好意で解放している場所なんだ。だから21時を終了時刻に設定してあって、それまでは明るくて足場のいい釣り場で楽しむことができる。

 10分ほど車を走らせて、目的の釣り場へ到着した。釣り場にはすでに何台かの車が駐車してあり、思い思いの釣り方で楽しんでいるアングラーがいた。

 時間は既に20時を回っており、残された時間は1時間弱になっている。急いでharukaとタックルをセットして、釣りを始めることにする。久し振りにLT-590H/Sのソフトティップを持ち出して、繊細なソフトルアーの釣りを楽しむことにしてみた。

 今回のソフトルアーは、harukaがいつものようにシラスヘッド+パワーシラス2インチ、そしてボクはシラスヘッドファイン+ストローテールグラブ2インチにした。実は実際の釣りでこの組み合わせを試すのは初めてで、ストローテールグラブをトゥイッチングでダートさせながら使ってみることにした。

 まずは駐車スペースの目の前を狙おうと思ったが、投げ釣りをしているアングラーがいたので少し歩いてみた。中央付近にある常夜灯まで行って、そこでキャストを開始してみることにした。

 常夜灯が照らしている海面の明暗部を探っていたharukaに、さっそく小さなメバルがヒットした。さすがに扱いなれた組み合わせで、あっという間にヒットさせてくれた。こっちも従来と同じような動かし方で探るが、たまにコツンと触るようなアタリがあるだけ。

 そこで本来このジグヘッドで得意そうなダートを意識して、軽くトゥイッチングを加えてみることにした。するとすぐにボクにもメバルがヒットしてきた。イレギュラーなアクションを加えた方が、メバルの喰い込みがスムーズになるようだ。

 しばらくポツポツと釣れ続けたが、パッタリとアタリが途絶えてしまった。横でやっているharukaにも、やっぱりアタリがなくなってしまったようだ。

 そこで次の常夜灯が照らす場所まで移動。キャストを再開すると、やはり最初はアタリが来るものの、すぐに途絶えてしまう。ときおり水面直下で浮上してくるメバルが見えるので、捕食する気はあるように見える。

 そこで誘い方をちょっとだけ切り替えてみることにした。メバルは岸から離れた根の上で、斜め上を向いている。だからトゥイッチングのアクションを、左右へのダートから上下の動きにしてみた。

 するとそれまでソフトルアーに反応がなくなっていたメバルが、いきなり連続的なバイトを始めてくれた。ジグヘッドとの組み合わせで起きる動きが魅力だったのだろうか。ボクの方には反応が続くのだが、harukaの方には反応してくれないようだ。

 違いはジグヘッドとソフトルアーの組み合わせ。ロッドアクションには違いが見当たらない。純粋にルアーの違いで釣果を得たようなものだ。ここまでメバルの反応に違いを感じることは、ボク自身も珍しいので驚きだ。

 目の前の根の上を通過させながら、上下に誘い上げるトゥイッチングアクションを加えると、アクション直後のリーリングですでにソフトルアーを咥えている。これがワンキャストワンヒット状態で連続してくれたのだ。

 しかもいきなりバットを絞り込むほどの大型がヒットして、ネットもなく抜き上げることはできなかったものの、短い時間の釣りを存分に楽しませてもらえた。

 21時直前に車へ戻り片付けていると、海釣り施設管理人の方が声を掛けてきたので、お礼を伝えて釣り場を後にした。


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