● 2006/10 ミノーイングのムラソイ ●

 週末の不安定な天候がずっと続いていたけれど、今週はようやく天気予報も晴れ間を予告していた。自分にとって良い方に当たると信じることにして、早朝から伊豆半島へ車を走らせていた。

 最近は低気圧の影響によるウネリが多く、東海岸はいつもウネリや波で攻めにくかった。ところがこの日はウネリもかなり小さくなって、干潮のタイミングを狙うことで安心して攻めることができそうだ。

 一気に気温上昇すると風が心配だったので、とにかく午前中に勝負をかけて探り歩いてみることにしたのだった。海岸線を気持ちよく走っていると、お気に入りの遠浅ゴロタで潮位がいい感じ。しかも誰も釣りをしていない。

 早朝からムラソイを狙うアングラーはまだ少ないみたいだから、やっぱり朝から出かけてきたのは正解みたいだね。30分ほどのつもりでタックルを準備して、そそくさと眼下に広がるゴロタ磯へと降りた。

 今回は久々にミノーイングで釣ってみたかったので、ロッドはオリジナルのLT-590H/Sを選んだ。ミノーの移動距離を短くしながら、岩の横でチョコマカと誘うのが基本だから、ソフトティップを使って繊細に攻めることにした。

 ラインには今回デビューのスムーズだ。エギング用のモデル0.6号を1500番に巻いておき、エギング用リーダーの12ポンドをつなげておいた。この先には、ストゥープ50SRを結ぶ。視認性を考慮して、カラーは金オレンジをチョイスしてみた。

 潮はまだ下げている最中なので、まずはすでに浅くなりすぎそうな場所から攻めてみることにした。せっかくだから、ちょっとでも多くのポイントを叩いてみたいからね。潮が下げ過ぎちゃうと、そこで釣りができなくなっちゃうから。

 この場所では左側が海藻で埋め尽くされて、すでに釣りができない状態だ。右側はちょっと水深があるから、ミノーイングにはもう少しだけ潮位に下がって欲しい。正面は馬の背みたいになっているから、ここが最初に水が干上がりそうだ。

 予定通り正面のポイントからキャストを始め、手前から順番に大きめの岩陰を探っていった。ところがムラソイの反応はまったくなく、すでに沖に移動していってしまった可能性がある。

 するといつの間にか右角の深くなり始めるエッジ部分で、harukaがムラソイを掛けている。順番にやっていこうって言ったのに、久し振りのムラソイを釣りたかったharukaは抜け駆けしていたのだ。

 ところが巻いている途中で岩に潜られてしまったらしく、見た目は根掛かりと変わらない。仕方ないのでボクが海の中へ入っていき、潜られた石を持ち上げながら、リーダーを掴んで引きずり出した。

 まずはharukaに先に釣られちゃったけど、嬉しそうにしているから許してやろう。写真を撮影していると、いつの間にかharukaは次の場所に移動している。しかも最後に残しておこうとした右側の水深がある場所だ。気がつくといつの間にか潮位が下がっていて、すでにちょうどいい水深になっていた。

 またもや抜け駆けしたharukaは、ワンドの沖に見えている岩を狙って、あっさりと良型のムラソイを掛けて取り込んでいた。釣れるはずのポイントって、ホント簡単にヒットするんだな〜。しかし釣りたいからって抜け駆けばかりだな〜(^^;

 全部のポイントを叩かれちゃう前に、ボクも慌ててその場所を先回りだ。ちょっと沖に張り出した岩の方まで歩いていき、沖側からharukaが探っている岩の裏側を探ってみることにした。

 そこはいい感じに波が少々あたっていて、いかにもムラソイが好きそうな場所だ。ここでようやくポイントらしい場所にルアーをキャストすることができて、ムラソイのヒットに恵まれる結果となった。

 ひとりで釣っているならいいけれど、二人以上で釣っているときは、同行者を意識しないと自分しか釣れないという見本のような状態だ。もし友人を釣り場に案内するようなことがあったら、自分はキャストを待って、一番の場所を譲ってあげようね。自分だけ釣れるのは腕じゃなくて、同行者に釣れる場所へキャストさせてないだけなんだから。

 その後もポツポツと拾いながら、結局は一時間ほど楽しんでしまっただろうか。釣りを終えてからも、harukaにはポイントを潰さずに広範囲を探る考え方を、こんこんとお説教?したのであった。

 しかしミノーイングで狙うと、ムラソイって飛び出し方が面白い。元気よくアタックしてくるから、釣りしてるって感じがするね(^^)


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