先月はムラソイの走りの時期でもあり、かなりタイトに狙って探る必要があった。今月もその流れが残っていそうな感じもしたけれど、外海側では低気圧のウネリによる影響が出ていた。
そこで今回は、岩場ではなくテトラを探ってみることにした。外海に面した場所はウネリが大きかったので、ちょっとだけ湾内に入り込んだ位置をチェックだ。
外海からのウネリは少しばかり入り込んでいたけれど、干潮のため釣りにはほとんど影響がなかったのが幸いだった。漁港の堤防外側に並べられた四角い平面のテトラは、同じような間隔でスキマがあり、どこからもムラソイの反応がありそうな雰囲気が漂っていた。
周囲を見渡してみると、天気はいいのにアングラーはいない。やっぱり海が必ずしも良い感じではなかったと思ったのか、この週末は釣りを諦めたアングラーが多かったのかもしれない。ここに来る途中の漁港でも、アングラーがいるのは静かな港内だけだった。
さて、タックルはいつものようにLT-590H/Sのソフトティップだ。ラインには、新しく発売になったスムーズ・ロックフィッシュの0.4号が巻いてある。リーダーは餌木リーダーラインの12ポンドを使い、その先にエコギアのシラスヘッド2.7gを結んだ。
今回の場所は岩場と違って平坦で静かなので、ちょっと小振りのソフトルアーを選ぶ必要があると感じた。最近はパイロットとして使っている、パラマックスの2インチを迷わずセットした。
潮は干潮に向かって下げている途中で、下げ止まりまでは1時間ほどだ。潮止まりで反応がなくなるかもしれないので、早く勝負をつけなければならない。
まずは堤防の上(テトラまでは3〜4mほど)から、スキマのピンポイントを狙って軽くキャストしてみた。うまい具合に10cmほどのスキマに着水して、そのまますぐにリフトしてみた。
するといきなりの引き込みにビックリ。真っ直ぐに抜き上げてやらないと、テトラのエッジで擦れてブレイクしてしまう。まさかいきなりヒットするとも考えていなかったので、ちょっとだけ驚きながらも一気に抜き上げた。
ファーストキャッチのムラソイは、いきなり20cm以上の良型だった。横で遊んでいたharukaを呼び寄せて、急いでタックルの準備をさせた。実はこのときharukaは、漁港内で小メジナや小メバルと遊んでいた。慌ててタックルを持ち替えている間に、ボクは再び次の魚を狙ってみた。
ところが飛び出してくるのは15cm以下の小型ばかり。さすがに腰を据えて狙った方が良さそうと感じたので、harukaの準備ができたところで下へ降りることにした。
堤防下のテトラは波が被って見え隠れしているので、安全のためスパイクブーツに履き替えた。自分たちが歩いている場所の下がポイントになるので、とにかく静かに歩くようにharukaへ注意した。それから自分の影がスキマに映ると、反応が悪くなることも注意した。
テトラのスキマと穴が、ここでのムラソイを狙うポイントだ。パターン化したピンポイントなので、探るのは順番に狙えばいいのでやりやすい。釣り始めるとすぐに反応があって、二人ともあっという間にいくつかの釣果を手にできた。
堤防のカドのあたりまで探っていくと、徐々に潮位が低くなってくるのが分かる。それまでちょっと遠かった位置も、無理せずに探れるようになってきたのが分かる。ところがムラソイの特徴で、堤防側の浅い場所のほうが反応はいい。深い場所からは、まったく反応がなかったのが印象的だった。
ここでharukaの釣り方を見て、ムラソイの反応が違うことに気がついた。ボクはゆっくり沈めて、周囲に引っ掛けないよう静かに持ち上げるだけで、これを繰り返して確実に持ち込ませてフッキングさせる方法で釣っている。
ところがharukaのほうは、いきなり沈めて小刻みに上下の動作を繰り返している。これだとやたら引っ掛かりやすく、すぐに根掛かりさせてしまっていた。引っ掛かりそうになったらすぐに戻してやれば、潮の動きで外れるから根掛かりしないことに気づいていなかった。
ゆっくりの動きだと、ムラソイも喰い込んで反転してからフッキングするので、バラシは少ない。しかし動きが速すぎると、反転する前にフックが刺さりかけるので、掛かった瞬間に外れることが多い。こういった違いに気がついて、次からはもっと楽に釣ってくれるだろう。
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