● 2002/05 昼間のセイゴは派手に誘ってリアクションでバイトさせる ●

小さな魚をいじめるなと叱られそうだが、地域や釣り方によってはセイゴも立派なターゲット。昼間のセイゴを相手にするなら、マイクロミノーを使ったリアクションバイトが面白い。

 シーバスフィッシングと聞くと、何を今更・・・と感じる人が多いかもしれない。今回は、そのシーバスの小型である、セイゴと呼ばれているサイズを、あえて紹介してみようと思う。

 さて、シーバスフリークの方々からは、こんな小さいのを釣るんじゃないって叱られそうだけど、実際には地域によって、このサイズが当たり前のように釣られている。減少しつつあるターゲットとしての立場を考えると、あんまり小型を紹介するのは批判もあるだろう。

 しかし、あえて初心者の方でも、まずは接する事から始めたらどうだろうという考えで、お叱り覚悟で話を進めよう。もちろん、そこからのステップアップは、アングラーの皆さんにお願いしたい。

 それから忘れてはならないのが、リリース前提で楽しんでもらいたいということだ。これから育っていき、大きくなってからもみんなで楽しめるように、雑な扱いをしないということと、魚体には触れずにやさしくリリースするというつもりで!

 さて、ベテラン諸兄の方には、しばらく目をつぶっていただいて、まずは釣ってみたいと考えているビギナーアングラーの方、これを機会にして、楽しさを味わってもらい、そこからどんどん大物へステップアップしましょう。

 まずはシーバスのイメージなんだけど、まだまだ一般の慣れていないアングラーにとっては、シーバスは夜の魚というイメージを持っているのではないだろうか。たしかに昼間でも釣れるけど、多くのアングラーがシーバスを手にしているのは、圧倒的に夜が多いのではないかと思うのはボクだけだろうか。

 そこで今回は、活発に捕食活動を繰り返す、セイゴサイズを昼間釣るための話をしようと思う。シーバスというとスローなリトリーブという定着したイメージを持っているかもしれないが、昼間のセイゴ狙いの場合では、決してそれが通用するわけではない。

 それでは、どうやって攻めるのがいいのだろう。昼間のセイゴを狙った経験のある人は知っていると思うけど、ストラクチャーに潜んでいるセイゴ達は、一瞬のできごとのように飛び出してくることが多い。それこそが、昼間のセイゴ達の行動パターンを、如実に物語っている。

 つまりスローな動きへの反応が極端に悪く、活発に動き回っているルアーへの反応がすこぶる良い。昼間は小ボラなどが水面に編隊を組んで泳いでいる様は、見たことがあるだろうか。これらがストラクチャーの近くを通過するときに、突然セイゴが追い掛け回すことがある。

 このような状況では、見てのとおり多少距離が離れていたって、関係なく追いまわす。そうなった時に群れで逃げ惑う小魚を、徹底的に追い掛け回すほどなのだ。ルアーの場合には、それと似たようなパニック状態を、派手に動かすことで再現してやれば良い。

 具体的には、メッキをトゥイッチで誘い出すのと、同じようなテクニックだ。キャストしたら、着水と同時に小刻みなトゥイッチングを連続して行う。この時に中途半端なポーズを取ったりすると、あっさりと元の場所へ戻ってしまう。

 ここから分かるのは、リアクションバイトが有効であるってこと。常に動かし続けて気をひいていれば良いのだが、あっさりと見破られるのが昼間の特徴でもある。そこを知った上で、誘いつづけてやればいいのだ。それこそが、昼間のセイゴ攻略で、最も有効なテクニックであるといえる。

 それから今までは日中のストラクチャー攻略で話してみたが、マヅメ時のセイゴも、ちょっとばかり状況が違う。ボクの経験では、昼間は水面が中心の誘い方だけど、マヅメ時には水面直下を狙った方が反応はいいように思う。

 真っ昼間のストラクチャー狙いでは、シャロー攻略用のフローティングミノーで十分だ。ところがマヅメの場合には、少し深く潜行できる、レンジキープを特徴としたトゥイッチャーが効果的だ。

 以前メッキ用に作っていた、リトルトゥイッチャーというルアーを覚えている方も多いと思う。数年前に九州の長崎へ釣行した時のことなのだが、このリトルトゥイッチャーには大変活躍してもらった。昼間の間にはシャローモデルの5cmフローティングミノーで反応していたけど、夕マヅメになったら、急に反応が悪くなった。

 この時には、セイゴのライズは昼間よりも活発に、ベイトフィッシュを水面で追いまわしていた。ところが実際反応したルアーは、水面下50cmくらいをレンジキープしてヒラ打ちしている、リトルトゥイッチャーだけだったのだ。

 そこで不思議に思ってジックリ観察していると、水面でライズしているセイゴは跳ね回っているだけで、実際に捕食しているのは水中のセイゴだけだったのだ。なぜそのような捕食状態なのかは理解に苦しむが、他のフィールドでセイゴを狙うときにも、全く同様に感じざるを得ないケースが多い。

 日中の場合には、なぜか水中よりも水面の方がルアーへの反応もいいので、普通に考えたら逆の現象だと思う。他にもたくさんの経験があるアングラーの方がいらしたら、ぜひともこの現象を説明してもらいたいものだ。不思議である。

 それからカラーに付いても、簡単にお話しておこう。今までに何度も試してみたけれど、日中は明らかにブルー系が強い。ところが夕マヅメには、ブルーへはほとんど反応しなくなる。金オレンジへ、抜群の反応を見せてくれるのだ。

 そして完全に暗くなってからは、パールホワイトに切り替わる。その頃からはミノーへの反応が極端に悪くなるのだけれど、ワームのトゥイッチで誘うと、反応が復活する。但し、スローには渋いのだ!

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