● 2002/10 レンジキープトゥイッチャーでUターンメッキを攻略 ●

メッキを狙っていると、ルアーを追って来てもUターンしてしまい、悔しい思いをした経験がないだろうか。足元で浮き上がってしまうルアーへの反応は急激に悪くなるので、レンジキープをテーマとして、Uターンメッキを攻略してみよう。

 メッキもシーズン中はたくさんのアングラーに攻め続けられる。だからいくら元気なメッキだって、ルアーに対しての反応が渋くなることだってある。そんなときでも、自分だけはヒットを続けたいと思うアングラーは多いはずだ。

 極めつけの悔しい思いをするときって、足元までせっかく追ってきたのに、あと少しってとこでUターンされるってやつかな。メッキの話題で盛り上がる時期になると、そんな悔しい思いを口にするアングラーが多くなってくる。

 活性が高く群れの濃い状況だったら悩まないんだけど、プレッシャーを与え続けられているメッキにとっては、ここでルアーやテクニックの違いが出てしまうんだ。メッキなんて簡単だと豪語する人ほど、ガックリする人が多いように感じる。

 こんな時に試して欲しいのが、今回ここでテーマにしているレンジキープだ。レンジキープさせながらもキビキビした動きを損なわず、アピールを最後のピックアップまで続けることが重要なんだ。

 話を聞いていると、足元まで追ってきてから、もうルアーを泳がせきれなくなってUターンされてしまったとか、8の字を駆使しても表層では反応が悪くなるってのが多いみたいだ。これを攻略するためには、2つのキモがある。

 ひとつは、足元までキッチリとアクションをさせながら、確実に誘い続けられるルアーであること。そしてもうひとつは、足元でロッドアクションを続けても、しっかりとレンジキープしてくれる基本性能を持っていることだ。

 普通のフローティングミノーでは浮き上がりやすいし、ロングビルミノーだとアクションにヒラ打ちなどの反応をさせにくい。両方とも、性能的には「帯に短しタスキに長し」のルアーなのだ。それを補って満たしてくれるのが、レンジキープが可能なタイプのトゥイッチャーだ。

 前傾姿勢のトゥイッチャーは、重心の位置によって深いレンジをキープすることができる。しかもリップレスなら、急激なロッドアクションに対して、不規則なダートアクションを見せる。これこそがUターンするメッキ攻略の最終兵器であり、気持ちよくスカッとしたメッキフィッシングの気分を盛り上げる。


堤防の足元までキッチリ狙う

 漁港などでメッキを狙っていると、岸壁や港内の堤防がメッキのポイントになる。スロープなどでも横に岸壁があれば、そこからスロープ裏の水深のある位置を引いてくることができる。これだとエッジに沿って回遊するメッキに出会える確率が高く、とても効果的な狙い方だと言える。つまり水深のある場所は、足元までがポイントになるんだ。
 水深のある岸壁でも同じことが言える。日中は深いレンジを回遊しているメッキだったとしても、下のほうでルアーの存在は意識しているはずだ。足元までルアーがきてから反応するケースが多いのは、ヘチの陰になっていることも手伝って、メッキの警戒心が薄れる位置でもあるからだと思う。そのためにも、足元まで狙いやすいポイントを大切にしたい。


沖に突き出した堤防もチャンス

 河口脇にある導流堤やサーフに突き出した堤防では、足元から適度な水深のある釣り場が多い。こんな場所もメッキアングラーの目に止まりやすく、反応はあるもののUターンするメッキに出会ってしまう確率が高い。

 こんな場所でも、レンジキープできるトゥイッチャーが効果を発揮する。ルアーを追って足元までメッキが来たら、とにかく引き止めておきたい。こういった周囲のオープンな場所では、回遊インターバルが長く、最初から確実にヒットさせたい。


連続トゥイッチをやりやすいタックル

 アングラーの多い場所では、回遊性のメッキといえどもスレてくるのが早い。そんなメッキにとって有効なテクニックは、やっぱりトゥイッチングだ。しかも単発のトゥイッチングではなく、連続的に動かし続けるやり方だ。

 このトゥイッチテクニックは奥が深く、ロッドが硬すぎるとアクションさせられないし、柔らかすぎると移動距離が多くなってしまう。適度な張りとルアーを移動させすぎない柔らかさを兼ね備えていたいものだ。

 特に2ピース以上のジョイントがあるロッドでは、ジョイント部の緩みにくいロッドを選びたい。連続動作によって緩んでくるロッドもあるので、実釣中も注意しておきたいものだ。


連続トゥイッチで誘い上げる

 何度も言うように、Uターンするメッキを攻略するためには、連続トゥイッチが有効なテクニックだ。タイミングをずらしながらのトゥイッチは、動かし続けながらも食わせの間を与えることができる。反応しやすいアクションを見つけてみよう。

 かなり深い場所に潜んでいるメッキだって、連続トゥイッチのきらめきで誘い上げることができる。足元でも諦めず、メッキがいなくなるまでロッドをハタクように動かし続けるのだ。


足元でレンジキープさせて釣る

 連続トゥイッチの部分でも触れたが、足元で最後の最後まで、徹底してルアーを動かし続けたい。レンジキープできるトゥイッチャータイプのルアーだったら、ここでメッキを誘い続けることが可能だ。ルアーが浮き加減になるとメッキは戻る傾向があるので、8の字ではなく、ロッドを激しくハタキ続ける。

 こういった動きをさせたいとき、リップのあるミノーだと軽いヒラ打ちとわずかのスイミングでしかない。ところがリップレスのダートアクションを出せるトゥイッチャーでは、こういった操作をすることによって、ピュンピュンと右往左往するベイトフィッシュを演出してくれるのだ。

 足元の堤防で逃げ場を失ったベイト(ルアー)は、パニック状態に陥って上下左右に逃げ惑う。まさにそんな動きを演出してくれるのだ。追い詰めた征服感をメッキが感じてくれれば、一気にルアーへとチェイスしてくれるはずだ。

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