このページは 週刊テレビから発刊されている Hello Fishing
102号 に掲載された記事です

連載の意味とご挨拶
 皆さん、お待たせしました。前回の連載では、特別な予告もしないで終わっちゃってゴメンナサイ。読者の方からの応援・励ましのお手紙などもあり、いよいよ装いも新たに連載を再開することになりました。今日はこの連載再開に先立ち、今度のシリーズでどのような流れになるか、そして従来とは違った意味での大切さについて、ジックリとお話をさせていただきますね。

 最初に、次号からの連載の内容について、簡単に説明しておきましょうね。ひと言で紹介すると、それはタックルについてです。タックルを中心に話すからといって、タックルの紹介をするのじゃないんです。釣りを楽しく続けていくために必要なタックルは、今の世の中には数え切れないものが揃っています。自分が釣ろうとしている魚や釣り場、そしてどんな釣り方をしようとしているかによっても、選ばれるタックルってのは異なりますよね。もちろん選び方についてのポイントもあるんだけど、知っているとこれだけ安心できるって内容なんかも話していきたいな。日頃は使いっぱなしの人もいるだろうし、これだけはやっておけば長持ちさせられるなんて事もある。

 普段は魚を釣るためのテクニックだけに集中している人も多いだろうけど、今まであんまり考えなかったような面にも、これからは目を向けていってもらいたいと言うのが、今回ボクがイメージしている狙いなんだよね。ロッド、リール、ライン、ルアーといった、様々な釣具としての機構部品があるけど、これらの全てを、何らかの質問に対して的確な回答のできる人は少ないと思う。ベテランアングラーでも、突然聞かれたら答えられないかも知れない。特別に難しい話はするつもりはないけど、やっぱり知っておいてもらった方がいいなって話を、毎回テーマに沿ってお話していこうと思う。

 中級以上のアングラーの方から見ると、「な〜んだ、そんな連載はつまんないよぉ〜!」と聞こえてきそうな気もするけど、タックルの特性を知っていなければ、テクニックでも中途半端で応用が利かないはず。いつも同じ場所でしか釣りをしない人には関係ないかも知れないけど、これからもっともっと上手になりたいと思っている人や、今までの知識を復習したい人には、ジックリと読んでもらいたいと思っています。

ちょっと堅苦しい話題が出ちゃうかも知れないけど、この連載を全て読み終えたときには、かなりの基礎知識がまとまっていると思う。色々なメディアで紹介されていたら、何でそうなのかが理解できるようになっているだろうし、おかしな内容が掲載されていたら、「あれっ?矛盾してるな!」な〜んて記事に気がつくことがあるかもしれない。

 大切なのは、全て人の言うことを鵜呑みにしないで、自分が何かをきっかけに考えるという行動を起こすことなんだ。人間は考えることができるし、自分の努力次第でどんどん行動に移すことができる。せっかくやればできるのに、それをやらないのはもったいないよね。それぞれ環境の異なるアングラーだけど、その立場なりでやれることってあると思う。それでも共通なことがあるよね。それが考えることなんだ。そして行動すること。ところがそれを考えるにも行動するにしても、基本的な知識がないと考えられないし応用も利かない。

 くどいようだけど、基本知識があってこそ、応用という言葉が使えるんだよね。くだらない内容だなんて思わずに、しばらくはこの連載をジックリと読んでみて下さい。文章やイラストの端々に、ちょっとしたヒントを見つけることができるかも知れないよ。かなりしつこい話になっちゃったけど、これだけの内容だと連載を読んでいても飽きちゃうかもしれないよね。そこで特別に、ある企画を準備しています。それはQ&Aとしてのコーナーを、その都度追加するんです。この文章を読み終えたら、何か釣りをしている上での疑問点などを思い出して下さい。そして考えて下さい。分からなかったら質問して下さい。

 この連載では、タックル関係を中心に話していくんだけど、前回の連載で分からなかったことや、釣り場でこんな事があったけど、うまく魚をヒットさせられないなんて悩みもあると思う。もちろん釣り場によって条件は違うから、必ずしも完璧な回答はできないかもしれない。それでも少しだけだって、何かの参考になる事をお話できるかもしれない。ボクとしても、何らかのお役に立てれば嬉しく思う。同じような悩みを持っている方もいるかもしれないし、それを誌面にて毎回紹介することができれば、一方的にテーマが決まっている紙面作りとは違った、読者参加型のハローフィッシングになっていくと信じているんです。

 考えましょう、質問しましょう、そして再び考えて下さい。次に釣り場へ行って試すんです。釣れても釣れなくても、再び考えましょう。何で釣れたのか、何で釣れないのか、それを繰り返すことで、自分自身の経験が増えるんだよね。ただ漠然と釣りをしていたって、「釣った」じゃなくて「釣れた」でしかないことが多いんだよね。それを常に「釣れた」にできるのが、ベテランアングラーと初心者との違いなんだ。どこに行っても、必ず結果を出せるができるようになりたいよね。それが自信につながってくる。そうすれば、自ずと色々な釣り場に出かける自信もついてくる。

 まずは編集部に、自分の知りたい質問をどしどし応募してみよう。どんな事でもいいから、まずは手紙でもメールでも送ってみてね。編集部もボクも、1人でも多くの読者の皆さんが、より楽しい釣りができることを望んでいます。


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