このページは 週刊テレビから発刊されている Hello Fishing
111号 に掲載された記事です

持っていると便利なパーツ

いよいよ今回で、ロッドに関してのお話は終了。色々と紹介したい内容はあるんだけどもし気になる事があったら、どんどん編集部へご質問をして下さいね。この連載のQ&Aで、できる限りお答えします。

今回のテーマは、持っていると便利なパーツ。直接ロッドに関する話じゃないんだけど、ロッドに関連するグッズなどについて、さらっと話をしてみようと思う。

最初に釣りに行く前の準備について、あったら便利なものを紹介してみよう。ロッドは表面をキレイにコーティングしてあるけど、意外とロッド表面の滑り具合に気を使う人は少ない。水洗いして陰干しで乾燥させてやれば、まあOKだよね。

でもロッドの表面がザラザラしてるとか抵抗が大きかったら、ルアーをキャストする時に飛距離が出にくくなるんだ。そんな印象を受けるようになったら、ロッドの表面をツルツルスベスベにしてみよう。

ボナンザと呼ばれる表面活性剤スプレーを売っているので、その説明書を読んで、直接吹きかけて拭き取ったり、布に湿らせて拭き取ったりして使う。表面の摩擦抵抗が小さくなれば、ラインの放出時の抵抗も小さくなる。その分だけルアーを遠くに飛ばせるようになるんだ。

次に釣りをしている最中の、移動などでルアーを掛けておく場所。ソルト用のルアーロッドには、多くのものにはフックキーパーが取り付けられていない。移動することが多いライトルアーなどでは、トラウトやブラックバスを釣るのと同じで、フックキーパーがあると便利だ。

一般的には大きなルアーを使うから、キャシャなフックキーパーはいらないと考えられていたようだ。しかし現実にはあった方が便利な事も多く、実際にガイドのフットにフックを引っ掛けておくと外れやすいのだ。安全確実を考えるのなら、フックキーパーは欲しい。

自分のロッドにはフックキーパーがついてないという人は、そんなに悩まなくても大丈夫。ロッドのフロントグリップすぐ上のブランク部分に、後からセットできるフックキーパーも販売されている。フックキーパーがなくて不便を感じた人は、こういったパーツを使ってみるといいだろう。

もうひとつ紹介したいのは、竿抜き用のゴムだ。釣りを楽しんだ帰りにタックルを片付けようとしたら、ロッドのジョイントが抜けなくなった経験はないだろうか。ジョイント部に水分や砂が入り込んだら、ジョイント部分が固着またはカジリによって抜けなくなる事がある。

ジョイントを不用意に釣り場で抜かないとか、海水に浸す事のないように注意すれば多くは防げる。ところが気づかずに、こういった不具合を発生させてしまう事もあるだろうね。そんな時には、とにかく引いて抜くしかない。

ロッドのガイドを持てば、引っ掛かりになって抜きやすい。だけどそんな事をやったら、ガイドが曲がってしまう可能性が高い。だからといってロッドを握っても、滑りやすくて力が入らない。

そこで登場するのが、手が滑らずにするための小道具だ。ビンのキャップを開けるのに輪ゴムを巻きつけて緩める事がある。それと同じ要領で、ゴムを使って手が滑りにくいようにしてやるんだ。

だけど輪ゴムだとロッドに通すのが面倒だ。そこで登場するのが、生ゴムなどを材質にしているゴムシートだ。専用のものを売っているメーカーもあるみたいだけど、必ずしも専用である必要はない。四角でも丸でもいいから、ロッドを握れるだけの面積を持っているゴムシートを、2枚常に持ち歩くと便利だ。

ジョイントを抜く時は、できるだけジョイントの近くを握る。そしてねじらずに、必ず真っ直ぐと引っ張って抜く事が重要だ。ゴムシートを使うと予想以上に力が入るので、肉厚の薄いロッドだと、ロッド自体がネジリ割れる危険もあるからだ。

最後にもうひとつ。ロッドベルトを使うと便利だ。車の中でも、車内のロッドケースにセットできないロッドがあるだろう。それを無造作に置いて車を走らせると、カタカタとロッドどうしがぶつかって傷ついてしまう。

ロッドベルトを使って固定してやれば、その余計な衝撃などを防ぎやすい。但し細かい振動は防げないので、ベルトを上手い具合にロッド同士の間に挟むように巻き、ロッドどうしが接触しないようにしたい。もちろんロッド用の袋に入れて持ち運ぶ人は、その方が安心だろう。

他にもまだまだ紹介したい小物はあるけれど、こういったグッズを自分で探してみるのも、釣りの楽しみのひとつじゃないかな。色々とお店を眺めて、探してみてはいかが?


戻る