このページは 週刊テレビから発刊されている Hello Fishing
127号 に掲載された記事です

簡単なミノーをを作ってみよう

前回の話では、簡単にできるルアーのチューニングを紹介した。今回は、ちょっとだけ本格的?に、ルアーメイキングに挑戦してみよう。ソルトのルアーとしては、最も一般的なミノーが、今回のテーマだ。

完璧に仕上げようとすると、ちょっとばかり気後れしちゃうかも知れないから、気分転換程度の軽〜い気持ちでチャンレンジしてみよう。仕上がりなんて雑でも、魚たちはそのルアーに反応してくれる。まずはチャレンジして、そのルアーで釣れたら嬉しさ倍増だ。

さて、それじゃあ簡単に、ルアーメイキングに必要な材料道具から紹介しておこう。最初に素材を紹介する。今回は、削るのが簡単で、比較的入手しやすいバルサ材を使ってみよう。

ホームセンターで扱っている。マイクロミノーを作るんだったら、厚さが5mmくらいだ。600mm×80mm×厚さ5mmくらいのバルサ板が、一般的に販売されているサイズだ。

それからルアーのアイを作るための、ステンレスワイヤーだ。太さも色々とあるけど、あまり細いとフニャフニャになるので、市販ミノーのワイヤーを参考に、太さを決めればいいだろう。

次に、ルアーのバランスと姿勢を決める、オモリが必要になるが、これはカミツブシオモリを使うのが手軽だ。作ろうとするミノーのサイズで浮力が決まるので、トライ&エラーでオモリの重さを決める。

それからリップの材料だ。強度的には、ポリカーボネイト板が、弾力もあり実用で割れにくい。エンビ板は割れやすく、ミノーのリップ材料としてはお薦めできない。

それからスプリットリングとフックだが、自分の好きなメーカーのパーツ販売を利用すればいい。それぞれのサイズは、市販ミノーのフックサイズなどを参考にしよう。

あとはミノーをきれいに仕上げたいのなら、台所用のアルミテープが光沢を出しやすくて、キレイに作ることができる。他にもオーロラテープを使って、独特のキラメキを表現してもいい。特に仕上げにこだわらないのなら、そのような装飾材料はなくてもOKだ。目玉は、市販の目玉シールを使うと便利だ。

次に、この材料を使ってミノーを作るため、必要な工具類を紹介しよう。バルサをカットするためのカッター、ワイヤーを曲げてアイ形状を作るためのプライヤとニードル、ボディを貼り付ける瞬間接着剤が必要になる。

あとは仕上げに使うモノとして、ラッカーなどの塗料と、表面を仕上げるコーティング液が必要だ。塗料はラッカースプレーが手軽だけど、本格的にやる人は、エアブラシとコンプレッサーがあれば最高だ。

表面のコーティングは、セルロースが本格的な素材液だけど、色落ちや白濁などで扱いにくい。慣れるまでは、強度は落ちるものの、二液混合で使えるウレタンが便利だ。それほど耐久性にこだわらないのであれば、セルロースやクリアラッカーのスプレーを吹き付けてもいい。

もっと簡単に仕上げるのなら、油性のマジックを準備してみよう。好みのカラーに塗ってしまえば、何色ものラッカーを準備しなくてもいいのだ。後片付けも楽だし、とりあえず作ってみたいなんて人には、お薦めの一品ではないだろうか。

それでは、簡単に作り方の流れを紹介しておこう。イラストを見ながら、ノンビリとチャレンジしてみて欲しい。とにかく一気に仕上げようと思わずに、気楽に気長にやってみよう。一度失敗しても、最初から上手くいくと過信しないこと。

最初はバルサを切り出して、ボディを作る。先に型紙を作っておき、それをバルサ材に書き写す。2枚を張り合わせて作るので、左右対称に書き込む。それをカッターで切り出してやればいい。

次はワイヤー作りだ。ワイヤーの位置を先に決めておき、アイとフックの位置を丸くする。先にカットしておいたボディの間に、ワイヤーとオモリを挟み、瞬間接着剤で貼り付ける(マジメに作るときは、もっと複雑な工程で作ります)。

乾いたら、カッターでルアーの形状に荒削りする。次に荒い紙ヤスリで荒削りして、最後に目の細かい紙ヤスリで仕上げる。張り合わせ面が中心になるように、慎重に削るように注意すること。

本来は下地処理をするが、ここでは気にせず塗装してしまおう。アルミテープを貼った上に塗装してもいい。そしてコーティングする。リップはポリカーボ板から切り出しておき、ミノーのアゴに切り込みを入れて、差し込みながら接着する。一緒に目も貼り付けよう。最後に改めてコーティングすれば、オリジナルミノーの完成だ!


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