このページは 週刊テレビから発刊されている Hello Fishing
134号 に掲載された記事です

釣り場でのマナーや安全対策

釣り場関係で、最後の話をしておこう。今回の話は、釣り場でのマナーや安全対策などだ。ここ数年はアングラー急増の影響なのか、悲しいようなことをやってしまうアングラーもいる。

決して多くの人ではないと思いたいのだが、そういった面というのは、少数の行動であっても目立ってしまうものだ。それがアングラーのすべてと見られてしまうと、釣り禁止の場所が増えてしまう。

まずは釣り場でのマナーを、ここで考えてみよう。皆さんは釣りに出かけるよね。そう、釣りが好きだから。でもさぁ、釣り場に通っているのは自分だけじゃないよね。当然だけど、自分以外のアングラーも釣り場にはいるはずだ。

自分が釣り場へ到着したとき、先に釣りをしている人がいたらどうするかな。黙ってスキマへムリヤリ割り込んじゃうかな。それとも先行者に声をかけて、できそうだったら入れてもらうかな。それとも、声もかけずに他の場所を探す?

人それぞれ、そのあたりの感じ方って違うよね。かかわりが面倒な人は、そのまま場所を移動しちゃうだろうね。人付き合いの上手な人だったら、声をかけて状況チェックしてから、場合によっては隣に入れてもらったりして。

トラブルの原因になるのは、黙って狭い場所へ強引に入っちゃうような行動だよね。どう考えても狭すぎる場所に平気で入る人って、確信犯か初心者のどっちかだもんね。初心者はともかく、確信犯でトラブルを平気で起こす人は困っちゃう。

個人的な意見だけど、基本的には先行者が優先だと思うんだよね。早くから来ている人は、それなりの努力をしているんだから。逆の立場だったらってことを、ちょっと考えてから行動して欲しいな。

それから先行して釣り場に入っているからって、1人で何本も竿を並べちゃうのも困る。人が来ると、わざと斜めに投げたりして、寄せ付けないようにする人もいる。これも以前嫌な体験をしたのか、それとも単純にイジワルしてるだけなのか、ちょっと分からないけどね。

釣り場に先行者がいたら、まずは声を掛けてみたらどうかな。情報交換もできるし、嫌な思いは最小限にとどめたい。せっかく余暇を釣りという趣味で楽しんでいるんだから、気持ちよく釣りたい。

それから当たり前のことだけど、釣り場にゴミを捨てていくのは絶対に止めよう。漁港などでは、漁港施設を好意で使わせてもらっているだけで、本来は釣り禁止の場所がほとんどのはずだ。

ゴミを捨てていかれたら、結局は漁業関係者が片付けるしかない。それが常日頃から行なわれるようになっちゃったら、それこそウンザリするだろうね。度が過ぎたら、絶対に釣りは禁止になっちゃうよね。

そこで仕事をしている漁師さんや漁業関係者に対して、邪魔になるような行動は控えたい。車を漁港の通路へ放置したりするのも、かなり邪魔になる。その港に駐車場があるならば、ちゃんとそこへ置くようにするのが常識だ。

とにかく釣りをするってことは、どこかで誰かに迷惑を掛けているかも知れないってことを、ちゃんと頭に入れておいてもらいたい。立場が違えば、ひょっとしたらってこともあるんだよね。

次に安全に関しても、ちょっとばかり話しておこう。意外と多いと感じるのは、足場の不安定なテトラの上に、平気で飛び乗って釣りをしている人の多さだ。慣れちゃってるとどうってことないんだけど、その感覚にマヒしないで欲しい。

テトラによっては、突然のウネリで動くこともある。時には突風で体のバランスを崩すこともある。時々くる大波の飛沫を避けようとして、バランスを崩すかも知れない。そうなったら結末はひとつ。テトラからの転落だ・・・。

当たり前のように乗って釣りをする人が多いテトラだけど、危険なテトラとそうでないテトラとの違いもある。ほとんどのテトラは、乗ると危険だと思っていい。

うちの近所の港にある立ち入り禁止のテトラでも、毎年のように転落する人が出る。運良く助かっている人もいるみたいだけど、何人かはそのまま・・・。家族や周りの人を悲しませないように、そして迷惑をかけないで釣り人生を楽しもうよ。

さ〜て、他にもマナーや安全に関する話はたくさんあるけど、これを読んでいる皆さんは、きっと分かっているよね。こういった内容の話って、読んでいる人にとっては叱られているみたいだから、ボクもあんまり書きたくないや。だからちょっとだけ頭の隅に入れておいて、釣り場で思い出してみてね。


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