このページは 週刊テレビから発刊されている Hello Fishing
152号 に掲載された記事です

ルアーの操作テクニック・ソフトルアー編

ルアー操作テクニックとして最後のテーマである、ソフトルアーのお話しに入ろう。ソフトルアーとかワームなどと様々な呼び方があるけれど、まあどれも同じだと思っていいよね。プニョプニョした柔らかいルアーで、ジグヘッドやスプリットショットといった、専用のリグを使って釣るルアーだ。

 以前ルアーのタイプ紹介を話しているので、ここではさらっと流しておさらいしておこう。一番オーソドックスに使われているのが、ジグヘッドにワームをセットしたジグヘッドリグだ。これはフックの頭部にオモリをセットしてあるフックだ。主にリーリングで泳がせるか、ボトムをズルズル引いて釣る。

 次によく使われているのは、スプリットショットリグだろう。これはラインの先端にフックを結び、そこにワームをセットする。オモリはそのフックよりも上の方に、カミツブシタイプのものをセットする。吸い込むような捕食をする魚に有効で、コストパフォーマンスに最も優れているリグだ。

 更にボトムから確実に底を切りたいときに使うのが、ダウンショットリグだ。バスフィッシングで使われ始めて注目を浴びたリグで、オモリは一番下にセットする。フックはエダスを使わずに、そのままラインの途中に直結する。

 これ以外に特殊な使い方として知られているのが、ノーシンカーではないだろうか。水面で捕食を繰り返している魚を狙う場合、ルアーが沈んでしまうと反応が悪い。そのためオモリを使わずに、フックにワームをセットしただけのものを使う。

 これ以外にも、大きなシャッド系のように魚の形をしたワームなどでは、専用のジグヘッドが売られている。孫バリをセットできる形状のものが多くなっているので、ヒラメやマゴチを狙う時に、ワームなれどもシンキングミノーを使うような感覚で操作することができる。

 ざっと基本的な部分を話してみたけれど、何となく思い出してくれたかな。ハードルアーでどうしても反応が無い時に、こういったワームを使うアングラーが多いようだ。しかし最近では、最初からワームを使う人も多く、実はミノーなどのハードルアーに対しての方が反応の良い時でも使い、結果としては損しているアングラーがいることも付け加えておこう。

 さて、それじゃあそれぞれのリグによる、効果的な使い方の説明をしていこう。あくまでも基本的な考え方なので、これを頭に入れて、自分なりの展開でセレクトしてもらいたい。だから必ずそうしなければならない訳でもなく、絶対にベストでもないことを忘れずに。

 まずはジグヘッドリグ。これはキャストして広く探る方法と、真下に沈めて使う方法がある。キャストする場合には、リーリングでヒラメやマゴチを狙ったり、ボトムをズルズル引いてカサゴなどを狙う方法がある。いずれも海底形状を認識しておかないと、根掛かりに悩まされる釣り方でもある。

 そして真下を狙う方法には、ヘチを探るリフト&フォール、そして岩場に潜むムラソイなどを狙う穴釣りがある。これらは直接岩陰などを狙うので、キャストで探るよりは根掛かりの確率も低くなるだろう。

 次にスプリットショットリグ。これはショットからワームまでの距離を自在に調節できるので、ボトムからワームを浮かせて誘う時に試してもらいたい。ワームが海底から多少なりとも浮くことによって、周囲にいる魚へアピールするのだ。だから引きずりまくることを意識せず、シェイクでアピールして、わずかに移動させてアタリを感じ取るという使い方が一般的だ。

 同じようにワームを浮かせられるリグとして、ダウンショットリグが使われる。このリグの最大の利点としては、フックが上にあるためアタリがダイレクトに伝わること。だからショットを水深や潮流によって重くしても、アタリの出方が極端に悪くなることは無い。だからシェイクと移動を繰り返すことで、どんどんアピールさせて、積極的にアタリを感じ取ろう。

 最後にノーシンカーワームだ。これはワームとフックの重さだけでキャストすることになるので、かなりのライトリグとして扱う必要があるのだ。太いラインではキャストできないし、細すぎると切られやすいだろう。

 これを使いこなすコツは、とにかくワームにテンションを与えないように流すこと。フライで言うデッドドリフトだ。但し時には、流れに逆らわせて引き波を作り出すテクニックもある。その時々の魚の反応を見ながら、ベストと思われる操作を試してみよう。


戻る